銃が勝手に増える家 ~YouTubeを始めたら、部屋が弾薬庫になってた話~


きっかけは、たった一つの「REC」ボタンだった。

どうせ誰も見ないだろうと思って始めたYouTubeチャンネル。
タイトルは仮、「アメリカど田舎チャンネル(仮)」。

最初はスマホで適当に撮ってた。
外でコルトパイソンを撃って、「おー、いい音〜」とか言ってるだけの動画や。

でも、見てくれる人がポツポツ現れ始めた。
なにより「アラバマの空気感が好きです」なんて言われた日には、
ワシ、泣いた。

で、調子に乗って、次の銃を買った。


■ 会社で毎日撃ってるのに

まず前提を言っとくけど、僕の仕事、銃関係の会社です
射撃場もあるし、業務の一環でテスト射撃とかレビューとかもやってる。
要するに、仕事中ずっと撃ってる

にもかかわらず、家に帰ってからも撃ちたくなる。
なぜかというと、会社の銃じゃない“俺の銃”が撃ちたくなるからや。

わかるやろこの感覚。

職場にあるのは、言わば“社用車”や。
だけど、家にあるのは“俺のカスタム旧車”。
パーツ一つ一つ選んで、グリップの質感にこだわって、
トリガーの引き加減が「ふっ…スイーツみたい」ってなるやつ。


■ 気づけば家の角が全部“銃コーナー”に

最初の1挺は、PSAの20インチM16A4クローン。
これはゴルゴ13の愛銃やから、半分“ロマン枠”としてお迎えした。

その次は1911。「民間人でも買える最高のハンドガンレビューをやりたい」とか言い出す。

で、グロックも必要になる。
「いやいや、ポリマー系もちゃんと押さえないとバランス悪いでしょ」って、
もはや理屈が沼の言い訳や。

 


■ 「撃つために買う」がいつのまにか「撮るために買う」へ

ある日気づいた。

俺、撃つ前にカメラのアングルばっか気にしてる。
「この光の入り方、バレルのブルーイングが映えへんな…」
「ちょっとグリップだけローアングルで撮り直すか…」

もう、カメラマン兼銃器変態である。

しかも視聴者からコメントが来るたびに、「じゃあ次これ紹介しよう」ってなる。
「ベレッタM9まだっすか?」
「SIGのP226とグロックの比較レビューお願いします」
「トカレフやれ、トカレフ」←誰やお前。

そのたびに、検索して、在庫見て、なぜか購入ボタン押してる。


■ 撃ってる時間より、磨いてる時間のほうが長くなる現象

動画を撮るようになると、銃をキレイにしないと画にならん。
指紋ひとつ残したくないから、常にマイクロファイバークロスをポケットに入れてる。

おかげで「最近、肌が綺麗になったね」って言われた。
いやそれ、毎日銃を磨いてるから指先が潤ってるだけなんよ。

そのうち銃じゃなくて、クロスレビューとか始めそうで怖い。


■ 銃の数は増える。でも、減らない。

一丁買っても、手放すという選択肢がない。
だって全部に動画の思い出があるから。

「この1911は、初めてコメント100超えた動画の主役や…」
「このARは、トリガーのバネ調整で8時間かけたから…」
「このショットガンは…まぁ音が良かったから…」

結局、全部残す。

そして「こいつら、次は何しゃべってもらおうかな」って考える。
もう人やん。家族やん。


■ 妻「ねぇ、今いくつあるの?」

ワシ「ん?………カスタム込みで、わかんない。」

妻「…………わかんない!?」
ワシ「(笑顔)大丈夫、ほぼ全員静かにしてるから。」


■ 結論:YouTubeは銃を増やす

人はYouTubeを始めたとき、
「自分の趣味を発信してみたい」と思う。

でもそのうち、
「自分の趣味に、もう1丁必要だな」と思い始める。

そして気づけば、部屋の四隅に銃がある。

YouTubeとは――動画投稿型・合法銃器収集装置である。


【現在の所持銃(ざっくり)】

  • コルトパイソン

  • M4クローン(20インチ)

  • 1911(キンバー)

  • グロック19

  • HK30L

  • キンバーコンパクト

  • ショットガン

  • セミオート諸々

  • その他、増えてる途中の子たち


最後に:

これを読んで「YouTube始めたいな」と思ったそこのあなた。
ひとことだけ、忠告しておく。

財布のセーフティは常に解除されてるからな。

気づいたら、クリックしてる。
気づいたら、届いてる。
気づいたら、「今日の動画はこの子です」って紹介してる。

でも……
それがまた楽しいんや。

そして私はばね指に・・・