中学教師バトルロイヤル〜暴力三銃士、血とケツが舞う日々〜

中学時代、僕らの学校には「三銃士」がいた。
教養?人格者?違う。暴力三銃士である。
しかも全員現役の教員であり、定期的に保護者会で「ご理解を」などとニコニコしていたことを思い出すと、今でも笑ってしまう。いや、笑うしかない。

【第1の暴君:渡辺先生(20代)】

この人の名前を聞くだけで、クラスの空気が3度下がった。
年齢こそ20代で若かったが、キレ方だけはベテランだった
ちょっと教室がうるさいと、教卓の角を叩いて「グワシャア!!」と音を立てる。あれ、毎回木材にヒビ入ってたよね?たぶん月イチで机変えてたんだと思う。

で、ある日、教室にジャージ姿で現れて「今日は"心"を教える」とだけ言って、突然全員にスクワットを200回させるという謎授業が始まった。

「誰だ今、数えてないやつはァッ!!!」

耳をつんざく声と同時に、ビンタが飛んだ
しかも回転付き。
バチン!という音に合わせて、隣の席のタケシが時計の針のように横向きになったのを、今でもスローモーションで思い出せる。

そして次の瞬間、いきなりドアが開く——。

【第2の暴君:若林先生(40代前半)】

「…んだオラ、うるせぇな」

登場したのは体育教師の若林先生
見た目は某格闘漫画の"脇役の中ボス"みたいな人で、柔道着を着てるのになぜか空手の構えをする
この先生はとにかく蹴りが得意で、注意の仕方もだいたいこんな感じ。

「うるせぇって言ってんだろ!オラァッ!!」

——ドカッ

いきなり黒板を蹴った。マジで。
チョークが宙を舞い、教室に石灰の雪が降る中、生徒全員が心の中で「さすがにやりすぎだろ」と思った。
でも誰も口に出さない。なぜなら、次のターゲットが自分になるからだ。

若林先生はいつも蹴りだけで教育していた。廊下でうろついていると「オラ歩け!」とケツに回し蹴りが入る。
何人も階段から落ちかけたが、学校側はなぜか彼を「情熱的な教師」と表現していた。
それ、情熱じゃなくて暴風です。

そして忘れてはならない、最後の一人——。

【第3の暴君:ひざつき先生(40代後半)】

この人は噂によるとお寺出身らしい。
でも、彼の「説法」はケツで語るスタイルだった。

「ケツを出せぇええ!!」
「お前にはまだ煩悩が残っておる!!」

——そして、ケツバットが炸裂する。

そう、ひざつき先生の持ち物は校内最強のバットである。
あれ、どう見ても本物の野球用。スポーツ店で買ったんだろうか。
生徒指導の場面でバットを握りしめるな。

彼の教育方法は極めてシンプルだ。

・廊下を走る→ケツバット
・あいさつが小さい→ケツバット
・なんとなくムカつく顔→ケツバット+お経

ちなみに彼の口癖は「ワシのケツバットには魂がこもっとるんじゃァ…」で、最初は笑ってたが、本当に痛いからだんだん笑えなくなっていく。

僕のクラスでは、毎週月曜日に「ケツバット回避会議」が開かれていた。
班ごとに「今週ひざつきの目をどうごまかすか」を真剣に話し合っていたのだ。
これ、社会に出てからも役に立つと思う。


【暴力三銃士、奇跡の共演】

ある日の放課後、地獄の鐘が鳴った。

事件は、2年2組で起きた。男子生徒が教卓の引き出しにスライムを仕込んだのだ。
当然、最初にキレたのは渡辺先生。

「誰だァアアアア!!!ふざけてんのはァア!!!」
もう教卓が空中分解するんじゃないかってくらいドン叩いていた。

そこに通りかかったのが若林先生。

「おい渡辺、またぶっ壊してんのかコラ!俺に任せろ!」

——ドアを開けたその足で椅子を蹴っ飛ばして生徒にダイレクトアタック。もはや教育じゃなくてRPGの戦闘画面である。

すると、誰かがつぶやいた。

「……お寺呼ぶ?」

そう、ラスボス・ひざつき先生召喚である。

「……これは業が深いのぉ」

そう言いながら、彼は腰にぶら下げた校則ブックを片手に、もう一方の手でケツバットをゆっくりと取り出した

「ありがたく、尻で学べぃ!」

こうして、生徒たちは渡辺のビンタ、若林の蹴り、ひざつきのケツバットを一度に浴びるという修羅の儀式を受けることになる。
それを見た教師たちは「やりすぎじゃないか?」ではなく、なぜか拍手していた。なぜ。


【今、振り返ると】

今なら完全にアウトだと思う。でも、なぜか僕らは生き延びた
ケツをさすりながら、怒りと笑いが交差する毎日。
確かにあの頃、理不尽だった。痛かった。泣いた。ケツ腫れた。
でも、何より「学校って安全とは限らない」ということを、身をもって教えてくれた。あと回し蹴りは痛い。

渡辺先生は今、どこかの学校で真面目に教えてるらしい。
若林先生は定年後、町内の柔道教室で「お前らはやわすぎる!」と怒鳴ってるという噂。
そしてひざつき先生は、本当にお寺の住職になったらしい。檀家が尻に気をつけているかどうかは知らない。

だけど今でも、何かあるたびに僕は心の中でつぶやいてしまう。

「これは……ケツバット案件かもな」