七海もやはり桜木と似たような方法で手元に大剣を出現させ、それを何と片手で振り上げていた。

「ただ死ぬ為に生まれたような奴等が! 直ちに死ねぇー!! 紅炎斬!!!」

 轟音を背にしてひたすら下を目指す最上は、二人の出現のお陰で地下三階に辿り着いた。

 だが、やはりそこにも敵と見られる数名の男女が蠢いている。一人の少女が、片膝を着き、地面に両手を付けて何かを叫ぶと、最上の目前5メートル程のところから、大量の水が津波のように競り上がった。

「なっ!?」

最上が驚いて反射的に上の階への斜面へ向かい走ろうとしたその時、その波は突如凍りつき、次の瞬間砕け散った。

 最上が身構えて敵の方を睨み付ける。

 だがそれは敵も同じだった。

「雷勢放陣!!」

 その女性の声が終わるや否や、突然凄まじい轟音と共に、縦横に荒れ狂う紫色の稲妻の嵐。その中央に両手を左右に翳した堂々たる少女の姿があった。

「義兄上様!」

 術が終わると、藤堂が走り寄って来た。

「大量の水は凍らせればご覧の通りです。まだ戦闘の勘が戻っていないようですから私がフォローします! さあ、急ぎましょう!」

 最上と藤堂は地下四階へ向かった。