今日は「ありがとう」という言葉について書いてみたいと思います。

 

ある日、息子が小学3年生のときに、ふとこんなことを聞いてきました。

 

「ママ、どうして人は“ありがとう”って言うの?」

 

そのとき私は、心の中で「そこ!?」と思いつつ、なんて答えようか一瞬悩みました。

 

“ありがとう”は、もちろん感謝の気持ちを表す言葉。

私たち大人は当たり前のように使っていますが、子どもにとっては、「なぜ言うのか」がまだよくわかっていないのかもしれません。

 

そこで私は、あるエピソードを思い出して、こう話しました。

 

――終業式の前日。お道具箱や荷物がたくさんあって、息子ひとりではとても持ちきれない日がありました。

私と夫に電話をかけてきたものの、たまたま私たちは気づかず……。

泣きながら荷物を抱えて帰ってきたことがあったんです。

 

でも、そのとき近くにいた人たちが助けてくれました。

重たいカバンを持ってくれたり、優しく声をかけてくれたりして、なんとか家にたどりつけた。

 

その話を息子にしながら、私はこう伝えました。

 

「そのとき“ありがとう”って言えなかったかもしれないけど、どう思った?

助けてもらえてうれしかった?ホッとした?

その気持ちが“ありがとう”なんだよ。

言葉にするとたった一言だけど、“ありがとう”には、そのときどきで重みや深さがあるんだよ」

 

息子は、うんうんと納得した様子でした。

 

それから少し経って、担任の先生からこんなことを言われました。

 

「息子さん、“ありがとう”と“いっしょにやろう”って言葉をよく使いますね。印象的なんです」

 

きっとあの会話が、息子の中で何か残っていたのかもしれません。

ちなみに“いっしょにやろう”という言葉は、うちではよく使っているフレーズです。

 

親にとっては、「ありがとう」は当たり前のように使う言葉ですが、

子どもに聞かれたことで、その意味をあらためて見つめ直すきっかけになりました。

 

日常の中にある言葉でも、子どもと一緒に向き合うことで、深い気づきがあるのだと感じています。

 

今日はこの辺で終わります。