頑 丈 | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

先日、雪がぱらついた日の夜にエネゴリ君の店へ行った時の事。

いつも通りカウンターに座って目の前に立つ彼を見ると、痛そうに左肩を揉んでいるんです。

「どうしたの? 四十肩にでもなったか?」

「いや、違うんですょ。 

 雨とか雪が降って湿度が高くなると、昔の古傷が痛むんス。」

「あれ、君の古傷って失恋だけじゃなかったの?」

「それは湿度にかかわらず痛みますって。」

「あはは、そりゃそうだ・・・って冗談はともかく、どうしたの?」

「もう10年以上前ですけど、バイクに乗って交差点に入った瞬間、右から一時停止無視して突っ込んできた車にフッ飛ばされたんですョ。」

「あれま。 その車って、どんなのだった?」

「アルファードみたいな、デカいステーションワゴンでした。」

「うわっ!」

「ぶつかった瞬間、目をカッと見開いた運転手の顔が見えたんですが、ボクはそのまま空中を飛んで向かい側のブロック塀に左肩から突っ込んだんですョ。」

「よくまぁそれで生きてたなァ。 ってことは、ちゃんとヘルメットは被ってたんだ。」

「被ってはいましたけど、自分はいつもアゴヒモ結んでないんで、はるか向こうにスッ飛んでました。」

「じゃあ、ブロック塀にモロ頭突きしたわけだ。」

「えぇ、だからその時から頭おかしいんですょネ。」

「いや、それは生まれつきだと思うゾ。
むしろその時打って少し良くなったんじゃないか、なァ?」

と、バイトのリョウ君に聞くと、彼は

「えへへ・・・。」

とごまかし笑い。

「ほれ見ろ、彼も否定してないだろ。
まァそれはともかく、その後はどうなったの?」

「近所の人が119番してくれて、自分はそのまま病院に直行っス。
で、聞いてくださいョ。 翌々日に現場行ってみたら、ボクのぶつかって塀に人の形が・・・。」


「って、こんな感じ?」 

       

「いや、汗や脂ジミじゃなくって、ボクの体の形で凹んでたんですョ。」

「えぇ~、ホントかょ。 まぁお前さんの体はガテン系でゴツいからなァ。

ところで今、現場に行ったのが翌々日って言ったょナ。 
入院しなかったの?」

「えぇ、痛みはありましたけど骨折とかしてなかったんで、医者は止めましたけどその日に帰宅しました。」

「さすが、熱湯を足にかけて火ぶくれになっても医者に行かなかったキミらしいナ。

 ※エネゴリ君の火傷事件については、こちら。(↓)

 

 

ってことは、翌日も休まず出勤したんだ。」

 

「えぇ、だって休んだらクビになっちゃいますから。」


「アホか。 交通事故の被害者をクビにできるわけないだろうが。
それに休んでも相手の保険から休業補償や慰謝料もらえるし。」

「え~っ、そうなんすか? 失敗したァ~。
そうか、だから相手の保険会社の人が
〝ホントに出勤してるんですか?〟って聞いてきたんですネ。」

「あぁ、そうだョ。 きっとその担当者、内心ホッとしてただろうナ~。
オレも元損保マンだから、よく分かるョ。 で、乗ってたバイクは?」

「もちろん全損ッス。」

「バイクがぶっ壊れてブロック塀が凹んだのにお前さんが無傷とは、やっぱりキミは人間じゃ・・・」

「どうせ、ゴリラですょ~だ。」

おい、それを自分で言うなっての。

エネゴリ君、少し会話の先回りができるようになったみたいです。

やっぱり、ブロックに頭ぶつけたのが良かった!? 笑2

 

 

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