今日は町内の別の地域の「歴史を学ぶ会」という講話会に参加してきました。

 

松尾芭蕉の弟子の服部嵐雪の弟子で、江戸で活躍した俳人、和田東潮さんという方。

この方が町内出身で、句碑が残っているのです。

江戸に出て、医者を志すも、途中から俳句の道に転向し、江戸で何冊も句集を出版したそうです。富士山に登山して「富士詣」という句集も作っています。

 

講師の方は、何冊か残っている古文書や先行の研究書、寺の帳簿など様々なものを調べ、実際に出向き、写真を撮り、文書のコピーをとり、細かいところまで研究されていました。

そして、先行の研究書などの誤りを指摘し、新たに分かったことを教えてくださいました。

素晴らしい資料で、1時間半くらいの時間でしたが、飽きずに興味深くお聞きしました。

 

江戸時代、こんな片田舎から有名な俳人が出たということ、そしてその業績を顕彰しようと後世の豪商の方たち(その方たちも俳句の愛好者)が句碑を建立したこと、句碑を建立するときに中心となった方の句碑も、息子さんが建てていることなど、知らないことがたくさんあって、面白いお話でした。

 

東潮さんはお城に勤めるお役人の息子さんで武士でしたが、芭蕉と同じで、武士の身分を捨てて俳諧の道を選んだのでした。江戸や京都などに住み、父親が亡くなったことで故郷に帰ります。

その時に彼の生活を支えてくれたのが、故郷の弟子(俳句愛好家)たちで、生まれた町には定住せず、弟子の家を泊まり歩いて生活していたようです。そのころの俳諧師とは、そんなふうに弟子たちに生活面を支えてもらっていたのでしょう。帰郷して間もなく亡くなってしまうのですが、後世の人が句碑を建てるくらいですから、だいぶ尊敬されていたんでしょう。

 

我が町に、俳句を愛好する人たちの歴史があり、それを大事に研究してくれる人もいて、うれしいことでした。

 

講師の方は、いろんなところに足を運んで粘り強く資料に当たり、誤りを訂正して事実を明らかにし、素晴らしい研究だと思いました。一般の歴史愛好家の方ですが、大学の教授にもなれそうです。

 

今日はわりと涼しく、夜の会だったので、浴衣で出かけました。

夫は私がどんな格好でも気にしない人なので助かります。

講話といえば必ず眠っちゃう夫ですが、今日の話は寝ずに聞いて、興味深かったようです。

知り合いの方が講師だったからかな?

 

麻の葉柄の着物。素材は麻のようですが、化繊が混じってるかも。さらさらして気持ちのいい肌触りです。

 

  

 

いつもは衿付きで着るのですが、夜の気楽な会なので浴衣風にキャミソールとペチコートだけで着ました。

帯はミンサー織の半幅帯。カルタ結びの垂が長いなあ。衿をもっと抜くといいのかな。

 

おじさんたちばかりの会で、ちょっと気が引けるところもありましたが、ドンマイ。着たいときに着たいものを着る、でいいよね。

 

今月の句会は吟行だったので洋服、歌会は、大雨が降って着物は断念したので、今月初の着物でした。

 

来月は是非、夏着物を着たいものです。まだ仕付けをとってない綿麻か、小地谷縮を着たいなあ。絽は化繊が1枚あるんですが、化繊は暑いだろうなあ。

どうしても暑さにくじけてしまいがちですが、去年着物リメイクの仲間にいただいた夏帯も締めたいから、がんばってみましょう。