日曜のいちにち。
好晴だった空に、 ひと刷毛の彩色が 幾重にも重なりはじめる 夕闇の頃。
刷毛絵のキャンバスは、 やがて 青墨を ぽとり と 落とし染め、 滲みを一面に広げる。
夜の海辺。
初夏を感じさせた日中とは言え、 薄闇の中に見える風浪は、 名残りのぬるさを撹拌するように、
冷えた底を 反し 反し、 時おり 大きな波頭を立てていた。
海上では、 赤 みどり 白 などの 航行灯が 輝きだす。
灯台や浮標の 航路灯も 光を 放っていた。
そんな夜の海辺を見ながら、 小学生が 言った。
人工衛星から見たら、 夜の海は 真っ黒やねんで。
だけどな、 その中に 赤い光があんねん。 赤い光がうつってるねんて。
なにかしってる? おかあさん。
おしえたろか?
うんうん。
これはな、 先生が社会の時間に みんなに出した問題やねんで。
へぇ~。
あのな、 それを知ってたのは、 ○○ちゃん(←自分の名) ひとりやで。
ほぇ~。 すごいな。
なんで、それをしってたか 言うたろか。
うん。
(なかなか本題の解説にたどりつかへんが、まぁ ええよ♪)
それはな、 テレビで見たから しってんねん。 ほんまテレビってすごいわ。
見とかな あかんもんやわ~。
(なんだかな・・、テレビばっかり見てても怒るなよ と、遠まわしに言うてるな、コイツ。)
先生がわかる人? て言うたから、 はいっ って 手あげてん。
ほんでな、 「それは、マグロを釣るために必要なエサのイカを、とっているときの、イカを集めるための、船の灯りです。 イカ釣り船の灯りだと思います。」 って、言うてん。
そしたら、先生がな、 出たね~♪イカ釣り船! 正解~♪ って 言うてくれてん♪
ほぅ~~~。
なぁ、 テレビってすごいやろ~♪ それを見てた○○ちゃんも天才やったわ♪
そういえば、この小学生。 この年初めだったか? 裏番組では、子どもが見たそうな番組が放送されていたのに、(ポニョ関連)、
この小学生が チャンネルを合わせたのは、 「大間のマグロ漁!」 と言う番組。
それからというもの、「大間」 という地名を 食品売り場で見たり聞いたりすると、
おかあさん、大間や大間! 大間のマグロ! と叫ぶ。
他の県庁所在地は憶えていなくとも、 大間は青森県! 漁場の位置まで知っている。
大間が極上のブランド産地とも知っている。
(そんなものは、 テストにでないが、人生どこで生かされるかわからん知識もええもんや♪)
このテレビ好きな 自称 天才は、 言う。 (本も好きやで~♪)
は~っ、 学校はじまって とうか(10日)。 (土日もすべて入れた計算をしている)
算数2回~、 国語3回~、 社会 6回~ 手あげてんねん。(当ててもらった回数)
全部で11回か~。
なかなか、当ててもらわれへんやろ~。 もうな 腕つかれるねん。 先生 知らんねんで、そういうこと。
10日で11回か・・・。
理科はな、まだ聞かれることないからな、手あげることもないねんけどな。
と、 夜の空を 見上げる。
赤い光を知っている天才よ、 腕の疲れる天才よ、
ブラウン管で、 目も疲れているのじゃ ないのかね。