週明け。お天気予報は少しずれて、陽の射す心地よい月曜日の朝です。
新聞休刊日。 取り忘れている気分で うっかりポストを覗きにいきそうになります。
TVニュースは、いつもに増して乱れまくった映像が流れています。
そんな週はじめの朝、テレビのスイッチはOFFにして、小学生を起こします。
声を掛けると、うめき声。
体をさすったり、お尻をぺちんぺちん したら、 足をバタバタする小学生。
そうか、起きたくないか! 寝ていろ。
私は、部屋を後にし、ラジオの流す音楽に耳を傾け ぼぅ~っと 外から流れ込む朝の空気を吸い込む。
「おかあさん・・・」 小さなかすかな呼び声。
もう一度 寝室へ。
横たわるお地蔵さんが一体。
ツルツルのデコっぱちに、ツルツルのほっぺ。
つむっている真一文字の目と口。
「朝に礼拝、夕べに感謝」 とフレーズが思い浮かぶ。
が、コイツには、 「寝起きに怒り」 の横断幕が切って落とされる。
やっとこさ起きた小学生、トイレを済ませ 自分の部屋に一歩入って、 「 あ! 」 と叫んでいる。
「 あ! 」 の雄叫びの数分後、やけに静かなので覗いて見たら、 案の定・・・漢字ドリルを必死で書いておる。
思わず、「 金・土・日 とあったやろ~~~! 」 と、寝起きに怒りの 第一声スパーク☆
自分の宿題、忘れるなよ!
金曜日の放課後に、「きょうの宿題、今日中に済ませておきなさいね。」 と声を掛けたのに、ず~~~っと公園で遊んでいた。 それは良し。
夕方、私一人用事で出かけた帰り道、車の窓から 我が子がすべり台の上に立って友達数人と何やら一生懸命ごっこ遊びをしているのを見かけた。
楽しそうに夢中で遊んでるな♪ と通りすぎ、薄暗くなる前に帰宅した小学生を、もちろん笑顔で迎えた。
そして、土曜日。 朝から時間たっぷりの休日。
「朝のうちに宿題すませておきなさいね。」 と 声を掛けた。
が、アニメを見て、それが終わってテレビのスイッチを切り、ようやっと自分の机に向かうのかと思ったら、
「失踪日記」 という、ノンフィクションの漫画を手に取り、ころがって読み出した。
おいおい、おっさんか。
「失踪日記」 著 吾妻ひでお
〔突然の失踪から自殺未遂・路上生活・肉体労働・アルコール中毒・強制入院まで。
波乱万丈の日々を綴った今だから笑える赤裸々なノンフィクション。〕
と、言う漫画本である。 図書館から借りている。
あまりに熱心に幾日も手を伸ばして何度も小学生が読み返しているので、
他にやることあるやろ! と言ったら、
「いいやん いいやん♪ これ未来の勉強してんねん♪ どんな大人になんのんか。
大人になったら どうなんのか、調べてんねん」
って・・・、そんな奈落の底のイメージを持つのは どうか・・・。
まぁ、ええか。
何でも知識詰めておったら成長と共に自然淘汰されていくかな? 甘いか?
変人 生んでしまうか?
昨今の狂ったニュースを見ていると、肝心なのは、この子ども時代の過ごし方のような気がする。
心の中に詰めたものの質のような気がする。
我が小学生は、失踪かい!
そして日曜日。
ほとほと呆れて、私は小学生を置いて 高校生とお出かけをした。 昼。
しばらくして、私の携帯に小学生から電話がかかってきた。
もちろん1回目からすぐには出てやらない。 留守電にしゃべる小学生。
「おかあさん・・・今・・どこ・・?
あのな、しゅくだい おわった。
かんじドリルも あと1ページだけ。
でんわください・・。」
あの時、漢字ドリルは1ページだけと言った 小学生! おい、オマエ!
なんで、それが 月曜日の朝まで残ってるねん!
また、今週も 時間との闘い 必死のスタートかい!
迎えに来てくれる6年生のお姉さんには 先に行ってもらうようお願いして、
机に向かって いまだパジャマ姿で鉛筆を走らせている我が小学生の背中を見ていると情けない。
情けない顔で、体操服に着替え、バナナと牛乳とアロエヨーグルトだけを食べ、靴下をはく。
その靴下をはく一瞬。
靴下が新品だったことに気付いた小学生は、表情が一変。一人で笑いながらはいた。
そのとき 時計は、8時25分。
我が家の前は、通学路。
もう誰も歩いていない、ひっそり感の通学路。
ランドセルを背負った疾風のワラシが 駆け出していった月曜の朝。
また、こんな一週間のはじまりかよ。