ひさしぶりにトレインスポッティングを鑑賞。これで何度目かの鑑賞だけど、う~ん、やっぱり好きだな~。

 

トレインスポッティングについては今さら解説する必要がないんじゃないかと思うけど、あのユアン・マクレガーがまだ無名時代に主演してこの映画がきっかけでブレイクしたんだよね。

スコットランドを舞台に、若者が薬、暴力、セックスと、反社会的生活にふけるというイメージで、一部にはなんかサブカルお洒落映画みたいな扱いもされたらしいんだけど、ぜーったいそういう映画ではないと思う!

(ちなみに昨年トレインスポッティング2が劇場公開されたのを、往年のファンとしては期待と不安に混じりながら見に行ったのだけど、果たして往年のファンとおぼしきお一人様の私たち世代に混ざって、なーんか場違いなお洒落な若者がいたのはやっぱりおしゃれ映画として扱われてる部分があるのか!?)

 
つか、見れば分かるけど、ダニー・ボイル監督って絶対スカトロ趣味があるよね…グロ好きというか…スラムドックミリオネアでもう○こシーンあったし、サンシャイン2057でも途中からグロというかホラー満載の展開になるし…。
だって、何度見て分かっていても、ユアン・マクレガー演ずるレントンがスコットランド一汚いトイレに潜るシーンと、スパッドが彼女の家にお泊りして寝グ〇してしまったシーツを朝食のテーブルにぶちまけるシーンは、普通の感覚では直視できないんですもん。
 
ただ、みんながヘロイン中になっていたせいで赤ちゃんを死なせてしまう例のシーンとか、筋肉オタクのトミーがエイズになり、猫の糞まみれの汚れきった部屋で脳みそが腐って死んでいくシーンとか、グロ満載のシーンがオンパレードで、思わず目を背けそうな内容なのに、なぜかこちらは食い入るように見入ってしまうのはなぜなんだろう。
(赤ちゃんのシーンは本当にキツイです…そしてレントンの脳内妄想のシーンがまたエグイんですよね)
 
 
そんなスカトロ、グロ満載、そしてヘロイン中毒や暴力満載の、社会的にはどうしようもない内容の映画なんだけど、なぜか見終わるとカタルシスが味わえるという。いや、むしろそういう内容の映画だからカタルシスを味わえるのか。
(特に子供のインフル出席停止期間により、何日かの軟禁生活を味わっていた私にには、とてもぴったりの映画だったようで。ちなみに軟禁生活中、子どもの趣味で羊のショーンの映画をエンドレスで見続けていて…いや、とてもよくできていて面白い映画なんだけど、エンドレスリピートは本当に勘弁してほしいです)
 
 
主人公のレントン達はどうしようもない重度のヘロイン中毒で、そうでないベグビーはもっとアブナイ暴力中毒で。平和な日本で平和に過ごしている我々にはそんなのカンケーないと思っている人がいるとしたら、それは大いなる認識間違いではないかと。平和(だと思っている)日常で過ごす我々も、ヘロインではなくてもみんななにがしらの中毒症状を抱えているのではないかと。
 
それはブログ中毒だったり、スマホ中毒だったり、ネット中毒、スナック菓子中毒、健康中毒、ダイエット中毒、テレビドラマ中毒…反社会的な行為じゃなければ社会で許容されるというだけで、それが人の心や体を蝕んでいないとは果たして言い切れるのだろうか。
だとしたら、誰がレントン達の行為を他人事だと笑うことができる?最後に仲間を裏切ったレントンの事を誰が非道い行為だと糾弾することができる??

そんな訳で、誰もが自分の中に存在するレントン達を昇華させることができるのが、トレインスポッティングがじわじわとカルト的人気を放っている理由だと思うのです。

(あ、音楽は秀逸!だと思ってます…全然詳しくはないのだけど、とにかく映画の世界にピッタリはまっていてこれなしでは完成されないのではないかと)

 

※ちなみに期待と不安が混じりながら劇場に見に行ったトレインスポッティング2は、十分「当たり」でした。見事なまでの最後のオチ!「彼」が救われて本当によかった~。

 
※ちょっとタイトル変更しました

 

ジェイソン・ステイサムがいつもの丸刈りハゲスタイルでなく登場したところで、ステイサムファンの私は、う~ん…と思ってしまった…。


やっぱりステイサムはハゲが最高にセクシーでカッコイイ!

いつものステイサム感を払拭しようとしたのかもしれないけど、ステイサムファンにとってそれは余計な髪…じゃなくて、余計なお世話。いらないしむしろ蛇足。潔くない。不要のシロモノどころか邪魔な髪の毛でしかないのです。

(我ながら散々な言いようだな…しかし純然たるファン心理なのをお忘れなく)

ステイサムが長髪で登場するのは、ハミングバードというアクションものもあったけど、こちらは落ち武者スタイルで本当に目も当てられなかった…。

まあストーリー上必要な演出で、後にすっきりさっぱりいつものステイサムスタイルに戻るのでよいのですが。

 


ステイサムのビジュアルはこのくらいにしておいて、ストーリーがとにかく親切でない!

アクション映画に謎解きは必要ないんだよー!誰なのミスターゴールドは!この2人組はなんなの!!…と、とにかく見ていてフラストレーションがたまる映画だった…。



トム・クルーズのオブリビオンでもそう感じたけど、SFとアクションに下手な謎解きはいらないんだよな…。
(2001年宇宙の旅だけは別格です。あれはもう理屈抜きで圧倒されてしまった…)



まあ、途中で2人組の正体について薄々わかってしまうんだけど、とにかくイライラ、イライラしながら見続けて何の苦行かと。
その2人組も普通なら脇役のようなビジュアルだし、なんかカリスマ性が全く感じられないし。
どちらかというと、敵のボス役の汗だくブリーフ姿で銃をかまえてるとか、中国人マフィアの女の大股開きの股間に瓶とか、おおっと思うようなビジュアルはそこここにあるんだけどね…。 
小道具というか美術?ビジュアルはよかったんじゃないかと。
※後で分かったけどガイ・リッチー脚本・演出、リュック・ベッソン監督なのか。スタイリッシュな映像は確かにガイ・リッチーぽいなと思ったけど。

あと、脇役のハゲ眼鏡のヒットマンがよかったなー。
やっぱりハゲ好きと言われそうだけど、そうではなくなんか印象に残ったのね。
ただ、容赦なく冷酷無比に仕事をこなすプロだったはずなのに、拷問シーンに目をそむけちゃったり女の子を助けてあげちゃったり、おまいはレオンかと。最後もあっさりやられちゃうのはどうなんだろうかと。

(後で知ったけど、キングスマンの教官や、キックアスの敵のボス役などをやっている、マーク・ストロングという俳優さんなんだね。ナカナカの存在感と演技で何気に印象に残る俳優さんです。)



まあ、全体を通してみると色々とちぐはぐだし、ステイサムと一緒に謎にイライラしながら結末を待たなければいけないのが非常に苦痛で、アクション映画としてはどうなんだろうと。
最後の結末で、リボルバーというタイトルの意味がかろうじて分かるのだけど、もうイライラしすぎて、ああそう…っていう感想しかでてこないという…。
で、結局ミスターゴールドって誰だったの!?親切な人解説をー!!

 

 

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近未来を舞台にしたディストピアものとしては、設定もビジュアルもなかなかよかったのだけど、なんというかストーリー展開が不親切というか冗長という感じで今一つスッキリしない映画だった。

せっかくの設定や金をかけたであろうビジュアルやトム・クルーズに払った出演料などの製作費がもったいないというか。

(余計なお世話だけど)



なにせ、始まってから1時間あまりも謎解きがされないままストーリーが展開されるので観客が置いてきぼりというか、そろそろ答え合わせを始めてもいいんじゃないかと時間を気にしてしまうんだよね…。

そして、薄々感じていたとおり、本当の記憶であったと思われる夢の中で逢瀬を重ねる女性が現実に現れるに至っては、すっかりSFの呈を擁しておらず、完璧に満たされていたと思われる現実の生活に満足してそれを手放さない女と、本当に男が求めていた夢の存在である謎の女との対立という、どちらかといえばホラーな展開になってしまって…。
いやー、見事に男と女の心理状態を描ききったな、と。



女は完璧な恋人と完璧な仕事に満足していて、満たされた変化のない生活を掌握しきっていて不満はない訳で。

男もそんな生活に不満はないと思いきや、やはり失われたロマンを求めてしまうんだよね…。

一見無茶と思われるような危険な任務に命をさらすこともそうだろうし。彼にとっては永遠に満たされ続ける未来よりも、手ごたえのある現実感や謎に満ちた過去への郷愁の方がよっぽどロマンを感じるんだろうなと。

 


そんなこんなで理想的だった生活は失われて理想的な彼女も失ってしまう訳だけど、そんなことよりも支配されていない本当の自由と仲間と目的と、そして新しい彼女も手に入れたトム・クルーズは無敵な訳です。
難攻不落と思えた敵のアジトにもしっかりヒーロー然として乗り込み、自己犠牲精神を発揮して見事にラストボスをやっつけるのです。


いやー、この辺の展開はもうトム・クルーズの映画のお約束なんで、ある意味安心して見れるのだけど、それが映画俳優としていいのかどうかといえば、まあトム・クルーズだからね、というしかないというか。

 

という訳で、どんな非現実的な想像を超える設定の映画を作ったところで、トム・クルーズが主演した時点で設定が分かってしまって安心して先が読めるストーリーになってしまうので、ハリウッド超大作SFにはやはりかかせない人材かな。
なので、トム・クルーズ主演映画は難しいことはいらないスッキリ娯楽映画であってしかるべきで、その意味でオブリビオンは不満が残る映画になってしまったなと思う訳です。

 


そして…あのラストは賛否が分かれると思うけれども、すべてのジャックがクローンであるのならあのオチも仕方がないのかなと。
にしても、愛する人の忘れ形見と暮らすってオチは本当に使い古されているなー。もはや分かりやすいハッピーエンドの記号だね。