わたしは毒母の実家に預けられることが多かった。
今にして思えば毒祖母だけど
それでも毒親たちといれば暴行されるし
常に顔色を窺うよりはずっと楽。
甘やかされた叔父さえいなければ平和だった。
毒親の元に帰るということは
また虐待の日々が始まる。
子供ながらに、なんとかして
虐待から必死に逃れようとしていたんだろうな。
毒親たちが迎えに来ると、わたしは帰りたくないと泣く。
毒父は逆上し、虐待が始まる。
毒祖母も祖父も何も言わない。
毒母は火に油を注ぐ。
怒号が飛び交い、わたしは観念する。
どういうわけか、週末になると毒母はわたしを
実家に預けに行く。
土曜日の昼から日曜の夜まで。
弟は来ない。
家族三人水入らずで過ごしたかったのかもしれない。
日曜の夕飯が終わった頃、毒家族が迎えに来る。
そして、「おばあちゃんちの子になりたい」
そう泣き叫ぶわたしを殴り、髪の毛を引っぱり
抱え込んで連れ帰る。
毎週、毎週。
うちの子供は赤ちゃんの時からちょっとした演技派で
よく夫と笑った。
わたしの実家に行くと、帰りに必ず
「バイバイ」しながら涙を流す。
別に帰りたくないわけじゃない。
車や電車の扉が閉まれば、いま泣いたカラスがもう笑う。
ある日、まだ1歳くらいだった子供がいつものように
扉が閉まる直前に涙を浮かべた。
すると毒親たちが言った。
「あんたたちが可愛がってやらないから」
「お前たちが大事にしないからだぞ」
「大事にされてないから帰りたくないのよ」
「愛情が足りてないんだ」
それ、昔の自分たちに当てはめて考えたこと
ある?