久しぶりに電車で、買い物に行った。
黄色い電車の二番目の車両には
今日に限って、面白いことに、進行方向右側の座席には
誰も、座っていない。
あえて、私は、右の座席に大きく腰かけてみた。
前の席の人の顔がよく見える。
等しく、スーツ姿の人は、
大きな鞄をもち、靴のかかとはすり減っている。
気づいたことは、等しく、動物顔をした人が携帯電話をいじっていること。
狐、狸、、、。
突然、汗が噴き出してきた。夏はとっくの昔に終わりだというのに、顔汗は半端ない。
降りるはずの駅のひとつ前の駅に降りた。
顔汗は止まり、改札を出ると、昭和な感じの商店街を見つけた。
美味しい香りが漂ってくる。
古ぼけた商店街は、八百屋のおじさんの大きな声。肉屋のコロッケを上げる音。
魚屋のおまけをする声。自転車のリンリン。
何だか懐かしい風景に、
心なしかほんわかした心持になる。
揚げたてのコロッケを買い、道々、食べながら歩く。
久しぶりである。
駄菓子屋の店先にあった、、ソースせんべいを一枚買った。美味しい
私の宝物入れ箱の中には、ビー玉、おはじき
縁日で買ったおもちゃの指輪や、
色付きの風船。輪投げで取った木製の小さなオルゴー。が今でも大事に入っている。
しばらく、私の中の記憶からは、消えていた物たちが、次から次によみがえってきた。
なんか、嬉しくなってきた
はじめて、歩いた商店街は、私に、忘れそうになっていた有り難いをくれた
途中下車したおかげで
昔の父母の思い出や大切だった友達、娘にしてあげられなかったこと。
いろいろ思い出した。 生きてきた人生に後悔はない。
素直に、きれいなものをきれいだと思える素直な気持ちを持った人になるようにと、
私の娘に名前を付ける時、一番に願ったことなど。
忘れかけていた、大切だった頃の優しい時間を、
思い出すきっかけになった。不思議な商店街でした。
前世で御縁でも合った土地なのか、鎮守様つながりの縁なのかは、
わからないけれど、素敵な時間に感謝した。
しかし、楽しさにかまけて、夕飯のお買い物するのをすっかり忘れ、
近くのスーパーに走るドジな私です。
天地晴れ
観玉堂へようこそ、心の処方箋お書きいたします。