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断片的なものの社会学

大阪市立大学大学院文学研究家単位取

得後、立命館大学大学院先端総合学術

研究科教授として、沖縄の生活史を

研究する社会学者 岸政彦さんの

「断片的なものの社会学」を読みま

した。



この本を手に取った理由は、著者であ

る岸さんの専門が社会学だったから、

社会学について学ぼうと思ったからで

すが、この本は具体的なことは何も

教えてくれません。

しかし、社会学全体を感じさせてくれ

る、上質なエッセイを読んでいる様で

した。

例えば、この本の中で岸さんが「私に

は幼稚園ぐらいのときに奇妙な癖が

あった。

路上に転がっている無数の小石のうち

、どれでもいいから適当にひとつ拾い

上げて、何十分かうっとりとそれを眺

めていたのだ。

広い地球で、この瞬間に、この場所で

、この私によって拾われた、この石。

そのかけがえのなさと無意味さに、い

つまでも震えるほど感動していた。」

美しい言葉ですが、この言葉の中に、

社会学の本質が隠されているのだと思

います。



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