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西岡常一棟梁の本①

季節の移ろいが、料理で表現されて

います。




先日、合同会社 金田社寺建築の代表

であり、宮大工養成塾を主宰する金田

さんから、「宮大工棟梁・西岡常一

(口伝)の重み」という本をお借りし

ました。

この本は、三代続けて法隆寺大工の

棟梁を務め、宮大工としては初めて

「文化功労者」に選ばれ、勲四等瑞宝

章など数々の賞を受賞した伝説の宮大

工、西岡常一さんの言葉を「西岡常一

棟梁の遺徳を語り継ぐ会」が監修した

書籍です。

この本を金田さんからお借りした経緯

は、僕がイメージする宮大工とは、

古い慣習に縛られ、技術や仕来りを

継承する職人というだけだったのに

対して、宮大工である金田さんは若い

にも関わらず、ファンディング、ブラ

ンディング、マーケティング、コミュ

ニケーションといった経営者に必要な

知識を豊富に持ち、柔軟な発想で新た

なことに次々と挑戦する人だったので

、驚いた僕が「どこでそんな知識を

手に入れたんですか?」と聞くと、

「僕にとってこの本が全ての基本なん

です。」と紹介してくれました。

更に、この本を読んで驚いたのは、

西岡棟梁は生涯1人のお弟子さんしか

取らなかったそうですが、その人こそ

、金田さんのお師匠さんにあたる、

小川三夫さんだったのです。

凄いですね。

それを知って読むと、お借りした本の

隅々にまで朱が入り、多くのページに

印が付けてあるのも頷けます。

そして何より、この本の内容が凄かっ

たんです。

西岡棟梁は、宮大工になる為に農業の

勉強から始めました。

それは、祖父の「人間も木も草も、

みんな土から育つんや。宮大工はまず

土のことを学んで、土をよく知らんと

いかん。土を知って初めて、そこから

育った木のことが分かるんや。」とい

う強い信念が有ったからだそうです。

更に祖父は、農学校を卒業した西岡棟

梁に宮大工をさせるのかと思いきや、

「三年間学んだ農業を実際にやってみ

い。」と言って農業をやらせたの

です。


ー長くなるので次回に続きます。ー



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