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重度障害の友人のバトン②

アメリカンなメガ盛りに、辟易した

ので、スイーツを食べに行ったら、

スイーツまでメガ盛りでした。




身体に障害を抱えているとはいえ、

大半の子供が遊んでいるのに対して、

彼だけが寝たきりで、他の子供達が

遊ぶのをニコニコと眺めているだけだ

ったのです。

そして、楽しいはずの彼の授業は、

動かない四肢を無理やり動かすリハビ

リで、リハビリの時間が始まると、

彼は、涙を流しながら叫び声を上げて

、辛いリハビリに耐えていました。

そんな彼に興味を持った僕は、母親に

色々と尋ねたのです。

僕「何であの子だけ寝てるの?」

母「身体が動かなくなる病気や

  ねん。」

僕「じゃあ、何で学校に来るの?

  友達と遊ばれへんねんから、家で

  寝てたら良いのに…」

母「ううん。

  彼は学校に来るのが楽しいのよ。

  ああやって、友達が楽しそうに遊

  んでるのを見るのが好きなの。」

僕「ふーん。

  でも、さっきは泣いてたやん。」

母「あれは、身体を動かしてないから

  、無理やり動かしてるのよ。」

僕「えっ、治るの?」

母「治るのは難しいけど、これ以上悪

  くならない様に努力してるの。」

僕はこの時、口には出しませんでした

が、「彼はなぜ生まれてきたのだろ

う?」そして、「何の為に生きている

のだろう?」と考えていました。

しかし、大人になった今なら分かるの

です。

人は、それぞれに違った色のバトンを

持って生まれて来て、そのバトンを

渡す為に生きています。

バトンの色は人によって違いますが、

自分の子供に渡したDNAもそうです

し、愛や勇気、知識や経験なども色の

違うバトンなのです。

こうして人は、様々な色のバトンを

持って生まれて来て、そのバトンを

出来るだけ多くの人に渡すために生き

ています。

そして僕も、彼から素晴らしいバトン

を受け取りました。

それは、「諦めない心」です。

辛い時、悲しい時、僕は、他の友達が

自由に遊ぶのを見ても嫉妬せず、自分

の境遇を受け入れ、優しい笑顔で友達

を見守っていた彼を思い出します。

苦しい時、逃げ出したい時、僕は、

治るはずのない病に立ち向かい、涙を

流しながら辛いリハビリに耐え、それ

でも、学校が好きだと言っていた彼を

思い出していたのです。

人間の強さとは、「諦めない心」だと

彼が教えてくれました。


-重度障害の友人のバトン 完-



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