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初めての人命救助②

徹底的に和食排除キャンペーン中なの

で、今日は中華です。(笑)




僕はハッとして、監視台から飛び降り

ると、そのままプールに飛び込みま

した。

そうです。

その少女は、溺れてプールの底に沈ん

でいたのです。

僕の慌てた様子に、他の監視員達も集

まって来ました。


僕は、少女に泳ぎついて抱き上げまし

たが、その身体はぐったりとしており

、全く意識がありません。

そして、意識の無い少女の身体は信じ

られないほど重く、日頃鍛えている僕

でさえ、プールサイドに押し上げるこ

とが出来ないのです。

僕は、必死で叫びました。

僕「誰か足を持ってくれ!!」

もう1人の男性監視員がプールに入っ

て、2人がかりでプールサイドに押し

上げたのです。

僕が確認すると、プールサイドに寝か

された少女は全く息をしていません。

僕は、救助訓練で教えられた通りに、

人口呼吸と心臓マッサージを交互に繰

り返しました。

しかし、なかなか呼吸が戻らないの

です。

焦った僕は、泣きながら「死ぬな!!

死ぬな!!」と叫び続けました。

そうして、人口呼吸を繰り返している

うちに、ふと、救助訓練の最初に習っ

た軌道確保の手順を思い出したの

です。

少女の口の中を覗いた僕は、その中に

異物を発見したので、少女の上半身を

起こして、背中を強めに叩きました。

すると、喉に詰まっていた吐瀉物が

一気に掃き出され、必死で空気を吸お

うとする少女は、むせかえりながらも

意識を取り戻したのです。

その後、駆けつけた救急車に少女を引

き渡した僕達は、身体の力が抜けたよ

うに虚脱してしまいました。

でも、僕は凄く嬉しかったのです。

誰からも必要とされていない落ちこぼ

れの僕が、人1人の命を救ったの

です。

僕にも、ちゃんと生きている意味があ

り、これからも生きていく許しを、天

から授かった様な充実感を味わってい

ました。

やっぱり、自分のために生きるより、

人のために生きる方が、人生は充実し

ていて楽しいのだと思います。


-初めての人命救助 完-



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