的外れな人が、的外れな人に、的外れなことを言ってるから、的外れな内容になるヤーツということで…
この記事を書いたのは、大前 研一(おおまえ・けんいち)という著名な方で、僕が20代だったか彼の著書を何冊か読んでいて、とても尊敬していた人です。
ただ、「あれから30年…」
人は、こうも“劣化”するのかと本当に残念でなりません。
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この記事では、岸田首相の経済政策を批評し、終いには彼に「経済の勉強を一からやり直すべきだ」と言い放ちます。
ところが、この記事を読んでいくと…
なんと、大前氏自身が「経済の勉強を一からやり直すべき」だったという、なんとも笑えないオチが待っていました。
さすがに全ての記事にツッコミを入れるわけにもいかないので、いくつか抜粋しました。
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まず初めは、「国債=国の借金=デフォルト(財政破綻)」という『まさか今ごろ?』の主張です!
いや、もう驚いたのなんの…
「オレ、老眼だけど、錯覚が見えてきたのか?」
と、マジで目を疑いましたもん。
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>日本の国債残高は1000兆円を突破し、債務残高の対GDP比は256.9%(2021年)と先進国の中で突出している。
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いやいや、大前さん、勘弁してよ…
そもそも「国債発行は(国庫短期証券など)通貨発行の手段の一つ」で、政府サイド(日銀当座預金サイド)から見れば、国債=通貨なわけです。
そして、通貨(貨幣:国債や預金通帳など)には「資産」と「負債」が付いていて、「発行する側が負債、受け取る側が資産になる」んです。
通貨は日銀が発行するので、この瞬間は日銀が通貨の負債を負うことになります。
しかし、日本は管理通貨制度だから、政府が通貨を管理する(政府は通貨の管理者)ため、日銀の負債を(政府が)代わりに受ける必要があります。
そこで政府が国債を発行するんです。
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ただし、先述したように、国債以外にも国庫短期証券という通貨発行の手段があります。
しかし、(国債であれ、国庫短期証券であれ)政府が日銀の負債を受けるために通貨と引換えられる場所は『日銀当座預金』しかありません。
今は特例として、2008年から補完日銀当座預金制度により、金利がプラス・ゼロ・マイナスと混在する形になっていますが、「そもそも当座預金は、決済専用の預金のため、金利が付かないのが原則」です。
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政府が社会にお金を出す(財政出動)際、日銀当座預金〜民間銀行を経由させて、会社や個人の(民間銀行)預金口座に入金します。
政府預金→日銀当座預金口座(民間銀行)→民間銀行預金口座(企業および個人)
この時、民間銀行には日銀当座預金と民間銀行預金それぞれに同額のお金があり、それぞれ資産(日銀当座預金)と負債(民間銀行預金)となります。
日銀当座預金ー(民間銀行)ー民間銀行預金
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資産ー(民間銀行)ー負債
・当座預金は金利が付かない
・民間預金は金利が付く
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さて、民間銀行も人件費などの経費が掛かります。
好景気の時なら金利は上がるし、借り手は多いので、金利収入や手数料収入などで収益が十分あるから余裕で賄えます。
では不景気だと…?
金利は下がり、借り手は少ないので、金利収入や手数料収入など収益が十分とは言えない状態になります。
この状態が長引き、
さらに
・民間銀行預金には金利が掛かる
・当座預金には金利が掛からない
という状態もまた長引けば
さすがに銀行経営に不安が残ります。
こんな時、銀行の経営不安を払拭してくれる『何か』があると助かりますね。
これは銀行だけではなく、政府からのお金を必要とする企業や個人のため“にも”…です。
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さて、国債は、民間銀行と引換える際、入札によって『金利が決まります』。
※ 最低利率は0.05%です。
今は、0.25%(指値オペ)です。
また現在、多くの普通預金口座の金利は0.001〜0.002%です。
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不景気ということは、社会で回っているお金が少ない…
だから、政府が沢山のお金を社会に出さないといけない
それなのに、お金を経由する民間銀行が経営に不安を持つのは、政府としても宜しくない。
これらから言えるのは…
国債は、不景気な時にも民間銀行の経営を安定させるために必要な『政府が発行する金融商品』なのです。
そして、その性質や働きからも「『国の借金』ではない」んです。
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まさかの「国債」だけで、こんなにツッコむことになるとは…
対GDP比国債残高(債務残高)については、これまで何度か言及しているのですが、これについても改めてツッコミを入れることにします。
なんせ、基本中の基本を誤られると、ツッコミがアホほど長くなる…
ま、ひとまず今回は、ここまで!