今日は部活動でうれしい気づきがありました。

私が指導をする水泳部では時々ペアでマッサージを行います。
週末の課題には家族へのマッサージもあります。

マッサージ


これには理由があり

ひとつは、「疲れた体を癒すこと」です。
思う以上に子どもたちは疲れる生活を送っています。
若いからという理由で気合だけで乗り切らせるのは酷だと思います。
部活ノートを読んで、部員に疲れがたまっていると感じる時には積極的にマッサージを行います。

ひとつは、「体の力を抜くことを覚えること」です。
体の力を入れる練習はしてきていますが、なかなか体の力を抜く練習はしていません。
体に力が入って緊張している子どもは多いです。
力を抜くことで力を発揮しやすくなることも感じてもらえたらと思っています。

ひとつは、「スキンシップを通してコミュニケーション能力を高めること」です。
気持ちの良いマッサージを行うには相手の様子を感じることが必要です。
力の入れ加減もそれに合わせて変えなくてはなりません。
相手にリクエストをしたり、それに応じるというのも大切なことです。
部員同士や親子で感謝のやりとりがなされることも狙っています。

マッサージを受けて心地よい気分になるのも幸せなことですが
マッサージをして、「気持ちよかった」とか「ありがとう」と言ってもらうと、やはり、うれしいようです。

今週に入ってから、お互いにやるマッサージに工夫をしてみました。

相手に優しく触れて包むように圧をかけるという方法です。
これなら、グリグリやって筋肉を痛めるということがありません。

やり方は肩や腕、太ももなどを包み込み、相手が気持ちよくなるように優しく圧をかけます。

マッサージをする前後で力の入り具合を確認すると、マッサージ後の方が力が出やすくなっていることに気がつきます。

昨日、「大会で泳ぐ前にやってみようと思います」
と言ってくれた部員がいましたが、
更に実感を深めようということで

今日は、お互いに3分間のマッサージをした後で実験をしました。

マッサージを受けた部員が腕立て伏せの格好をして胸を床につけます。

そして、もうひとりが上から肩を抑えます。

そして、下の部員が腕に力を入れながら体を起こすというものです。

これは、以前、
マッサージをしないでやってみたことがあるのですが
誰も腕で体を起こすことはできませんでした。

それが、今日は、マッサージの後に
みんな体を起こすことに成功しました!!

上から抑えていた子どもたちもびっくりです。
自分が抑えている感覚がないままに持ち上げられるのですから。

それだけ、下の子どもたちは自然に力を発揮していたのですね。

部員たちの変化を見て私は確信しました。

優しさに包まれたら人は強くなる、と。

強い力は必要ありません。
長さだけの問題でもありません。
相手を優しく包み込むだけで相手に力を与えることができるのです。

包み込むというその想いだけでも相手にパワーを与えていると思います。

みなさまの優しさが広がりますように。
世界が優しさで包まれますように。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。