妄想トリオ結成
椿:椿鬼奴
に:にしおかすみこ
岡:ジョージー岡本
某テレビ局内の楽屋――。
に「最近ー、あたしのネタをー、勝手に使ってるのわー↑、どこのどいつだい?」
椿「わたしだよ」
に「奴姉さん! いつの間に!」
椿「何言ってんのよ~。わたし、さっきからいるじゃない」
に「てっきり、あたしだけだと思ったよ!」
椿「ここはすみちゃんとわたしの共同の楽屋だから」
に「そんなこと聞いてないですよー!」
椿「あら~そう?」
に「何で今だけ桃井かおりさんのマネしたんですか!?」
椿「だから~そうね~」
に「また桃井さんだし!」
椿「今日はね、大事な話があって来たのよ」
に「大事な話?」
椿「そうなの~、大事な話~」
に「だから何でまた桃井さんなんですか!?」
椿「しょうがないじゃないの~。これが仕事なんだから」
に「まあいいですけど……」
椿「ところでビールは? 発泡酒でもいいけど?」
に「ありませんよー! ほんと姉さん好きですよねー、お酒」
椿「当たり前じゃないの~。お酒のない人生なんて、×××のない人生と同じもんじゃな~い」
に「姉さん! それ放送禁止用語だから!」
椿「あらそう?」
に「びっくりさせないで下さいよー。ところで、大事な話って何なんですか?」
椿「わたしも知らないのよ~」
に「知らないんですか! じゃあ何で、そんなこと言ったんですか?」
椿「呼ばれて来たのよ~」
に「じゃあ、やっぱりここはあたしの楽屋ですよね!?」
椿「あきらめないで~」
に「何で真矢みきの真似なんですか! そこは桃井さんでしょ。それに全然答えになってないし!」
椿「あら? 誰あの人?」
に「え?」
岡「お待たせ!」
に「ど、どなたですか?」
岡「ジョージー岡本だよ!」
に「ジョージー岡本?」
椿「ジョージー岡本って……、あっ、もしかして、あの超大物放送作家の?」
に「姉さん、どういう意味ですか?」
椿「本名は確か××××さんですよね?」
岡「バレたか」
に「ま、まじですか!? こんな顔してたんですか!? 名前だけは聞いたことがあるんですが」
岡「普段は隠してるから」
に「そうですかー。で、また何でこんなところに?」
岡「今日はお笑いトリオを結成したくて、来たんですよ」
椿「お笑いトリオー?」
に「お笑いトリオ~?」
に「ど、どういうことですか?」
岡「最近何か新しいことでも始めてみようかなと思って」
椿「で、わたし達に白羽の矢が立ったって訳ですね~」
岡「まあ、そんなとこ」
に「ま、まじですか!? でもうちらはピンですし」
椿「そうよね~。組むならすみちゃん以外が良かったけど~」
に「ひどいじゃないですかー」
椿「冗談よ~」
に「もー」
岡「で、トリオの名前をどうしようかと思って」
に「ちょ、ちょっと待って下さいよー! あたしやるなんて言ってませんよ!」
椿「いいじゃないの~。面白そうだし」
に「まあ、確かにそうですけど……」
岡「じゃあ、トリオ名は、三人の名前を一部取って、『椿にし岡』でどう?」
に「そのまんまじゃないですかー!」
椿「それ困る! だってすみちゃんの名字がそのまま入ってるし~」
に「まあ、確かにそうですけど……。でも姉さんだって、『椿』って名字入ってるじゃないですか?」
椿「それもそうね。でも、岡本さんの印象薄くなる~」
岡「そうかー。じゃあ、『にし本鬼奴』はどう?」
椿「それいい~」
に「そしたら、姉さんの名前がそのまま入りますよねー!?」
椿「別に入ったっていいじゃないの~」
に「いや、そこはこだわりますよ!」
岡「それもそうか。じゃあ、『椿岡こ』は?」
椿「あっ、それいい~」
に「姉さん、声かすれ過ぎですよー」
椿「酒焼けだから、しょうがないじゃないの~」
に「それはそうと、『椿岡こ』って、あたしは『こ』だけですか!? 『こ』だけなんて嫌ですよー!」
岡「わかった、わかった。じゃあ、『椿本すみこ』は?」
椿「あら? しっくりきたんじゃな~い。すみちゃんの名前が全部入るのは気に入らないけど~」
に「まあ、それならいいですけど」
岡「じゃあ、決まり」
――こうして妄想トリオ『椿本すみこ』は誕生した。
つづく……。
