笑い仮面のブログ


 今日も今日とて、またしてもくだんの病院へ。
 まっ青な空の下を静かに流れる白い雲の下を、妹の運転する黒い軽自動車に揺られて、ららら。母もいっしょにドライブだ。母は耳鼻科に。ぼくは眼科に(笑)
でも、今日は視野検査だけで、昨日のかわゆい「梅ちゃん先生」にはお目にかかれない。残念だったよ。


 暗がりの中で、半球型の、ボウルのバケモネみたいなのに頭をつっこんでいると、どこからともなく小さな光の玉があらわれる。上から下から、360度、あっちこっちから。で、巨大ボウルの中心を見つめながら、端のほうからゆるゆる這ってくる光の玉が見えたら、ピンポーン。手元のブザーを押すというものなんだ。 
 こんなアナログな検査を、片目ずつ。20分くらい。さいしょのうちはゲームみたいでおもしろいけれど、やっぱりけっこうしんどい。


 でも、うっかり放っておいたら、だんだん視野が狭くなってきて、本を読んだり、かわい女の子をみつめたり、詩を書くこともできなくなっちゃったら大変だから、おとなしく、ぷっくりお腹の大きなナースさんといっしょに、暗がりのなかの人となっていたわけで。


 でも、なんだね。妊婦さんっていうのは、なんだかいいね。
 ほわあっとやわらかなオーラに包まれていて、そのくせなんだかエロティック。十九世紀末の画家、クリムトが、好んで妊婦のヌードを描いたのも、うん、理解できるな。


「はい。お疲れ様でした」
 って、言ってぼくにねぎらいの声をかけてくれたのは、20週目に入ったくらいのまん丸いお腹をしたナースさんだったのか、それとも彼女のお腹の中から、ぼくのことをじいっと見つめくれていた小さな命だったのか………?


 なんてスカタンなことを妄想しているうちに、会計もすんじゃったわけなんだけど、なんとなく解せないんだなあ。
 今日の検査の結果を聞くために、来月、また、病院へ来なくちゃいけないっていうのは、なんだかねえ………。昨日は、患者さんがたくさんいるからって、「梅ちゃん先生」は言っていたけどね、こんなの、高知では考えられないことだ。


 検査の結果を聞くためにだけ、いちいち病院に来ていたら、医療費の削減どころか、逆に、ぶくぶく肥大しちゃうんじゃないのかな?
 通院のための交通費のねん出も、過疎地の、高齢者や障害者には厳しいはずだ。ぼくも、いつも家事で忙しい妹の厚意に甘えてばかりいるのは、ちょっとねえ………。そこいらあたりのこと、いったい、どうなっているんだろ?
 

 そういや、先月、脳外科で検査してもらった脳波の結果も、まだ聞かせてもらっていないんだけど。

 ねえねえ。エロくてかわゆい「梅ちゃん先生」。こんど、こっそり教えてちょうだいな(笑)



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