どうもJでございます。


今回書くことは一部の方の心証を害する可能性がありますが、それを気にしていては本当に大事なことが言えなくなったりしますし、何より事実起こってしまったこと、そして僕は被害者であるので、書いてみます。


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先日結婚式の2次会帰りに、今から2人組の女の子と飲むから来てくれと
友人の太田から誘われて行きました。相手は2人とも32歳でした。


普段あまりそういう機会がないので、どうかなという感じでしたが、片方が僕と同じ岐阜県出身、隣の市とのことでした。


東京で岐阜出身の人に会うことは結構少ないのです。向こうもそれは思っていたらしく、珍しい!という感じで、話のとっかかりになりました。

僕が結婚式の2次会帰りだったのもあってか、女子は早く結婚したいーなどと話していました。



僕のことを



「GLAYに居そう!


















GLAYのテルの劣化版だよね」


と言って頂きました。



GLAYのテルさんと言えば、少し前太ったことが話題になりました。


どの時点のテルさんの劣化版なのか次第で、僕はどこまで劣化しとるんだ問題が浮上してきます。


ただ会話のニュアンスとして、僕に対して蔑視というよりは好意の範疇に収まっているなと、
偏差値50超え扱いを受けていると感じました。



正直異性として興味はありませんでしたが、この後再会はなくてもこの瞬間、この場は何かの縁ですし、貴重な時間を割いてくれている御礼に笑わせる、楽しませることを軸に会話を盛り上げていきました。




結構4人とも酔った時、静寂を切り裂くようにその瞬間は訪れました。


僕は他人を貶めて笑いを取るのが好きではない(どちらかというと自分をダシにする)ので、会が始まってから不快に感じた人はいなかったと思います。後から太田に確認もしました。



僕とA子、太田と岐阜出身のB子が机を挟んで隣同士で何となく主に話す、ゆるやかな2-2の構図になっていました。


突然、太田側のB子が



「お前、、、軽いんだよぉ!!」



とグラスに入ったスパークリングワインを僕にぶっかけました。



僕の左顔面、クリスチャンディオールのネクタイ、伊勢丹のスーツ上下、Yシャツ、物の見事に全てにびっしょりかかりました。結婚式の2次会用の恰好をしていたのです。





時が止まった。




という表現をしてよい瞬間だったと思います。左隣のA子の右腕、袖の付近にもかかりました。


太田もA子も止まったまま何も言葉を発せませんでした。


しばらくして、B子が


「…、あ、ちょ、ごめ。あー、あたし。…A子マジごめ」

と不機嫌そうにA子に謝りました。


「いやいや、どっちかっていうと謝られるのオレでしょ」

と僕は言いました。


「オメーはちげーだろ、あ!?」

とB子は逆ギレして睨んできました。意味が分かりません。



ここは判断のポイントでしたが、

「だよね、さーせん!!」


とびちゃびちゃになりながら僕は謝りました。学生の時だったらこれはできなかったと思います。


相手は正常な思考をしていない、要は『通り魔の階層』の人だと、この一件はテロに巻き込まれたに近い、と察知しました。

あと、自分のいる場を僕発で乱したくありませんでした。周囲には他のお客さんもいましたし。


太田がおしぼりをもらってくれ、何とか顔やネクタイなどを拭きました。

「とりあえず、出ますか」
と太田が言って会計します。


「女子3000円いいですか」

と太田はいったのですが、B子は


「ねー、今日楽しかったねー! お金なあーい」


と言って払おうとしません。A子もそれに倣っている感じでした。


結局太田と僕で1万ずつ払いました。
店を出るなり太田は僕に肩を組んで

「ホント、ごめんな。申し訳ない。こんなことになるなんて。30過ぎて金払わんとか終わっとる」

と謝ってきました。


「いや、お前は何も悪くないだろ」

と僕は言いました。


驚いたのはこの女子たち、店を出て、正確には出る前のワイン掛け後からだったのですが

「カラオケカラオケ~!」

と連呼し、スパークリングワインをぶっかけ、金も1円も払わず、更に僕らと二次会に行こうとしたのです。


店を出て20mほど歩いて太田が


「じゃ、解散しますか!」


と一気にぶった切ってくれたので、僕もスカッとしたわけですが、正直結婚したいっていう発言が出るのが笑えてしまうレベルの人達でした。



B子はおそらくドラマ、漫画レベルの酒乱なのでしょう、酒の失敗は今までにもあったでしょうし、これからもあるでしょう。


またA子ですが、僕が彼女の立場なら、

「ごめんなさい。友達酔ってるから、私お酒代とクリーニング代も立て替える」

と謝罪してお金を渡したでしょう。一切そのそぶりはありませんでした。


そしてB子とは友人としての距離感、つるむ事自体を考えなければならないレベルです。

そこに至っていない。まあ釣り合っていると言えます。



僕が今回身を以て改めて学んだのは、通り魔に理屈は通用しない、現実ただ遠ざけることしか僕たちが自分を守る為にできることはない、ということです。


僕がワインをかけ返しても、かけられた事実は覆らず、服が乾くわけでもない。
さらに訳のわからないカオス状態に突入するリスクもありました。

つまりあそこが損切りポイントだったのです。
とっとと収束させ去る。

A子にちゃんと話して金を払わせる部分は抜けてしまった気もします。
まあ、時間の方が惜しいのでどうでもいいですが。

正直女性怖いなと思ってしまいました。



このことをAに話すと、ドン引きした上で、


「昼ドラ以外でワインかけられるヤツ初めて会ったわ。Jはちょっと安っぽいホストみたいな雰囲気があるからな。ホストクラブで、自分は客だから何やってもいいって思ってホストに無茶する、みたいな感覚にさせたかもな」

と独自の分析をしていました。その女は金を払ってないから客じゃないですが。

















「でも良かったな。赤ワインじゃなくて」

と言われました。






脳動脈瘤の治療で後遺症が残らなかった僕ですが、それ以降会社の集まりでも目の前の女の子がワイングラスを持つたびにビクッとなるという後遺症が残りました。






ワインはかけるものではありません。飲むものです。