
整備された丸の口古墳群と立派な解説板、手前が天井を欠いたままの5群5号墳、奥の入口施設があるのが6群2号墳 12/18は那珂川町で講演会を聞きに行った帰りに町内の装飾古墳を探訪して参りました。
最初に訪れたのは、10年ぶりくらいになる丸の口古墳群です。

発掘当時の航空写真と装飾の解説
学校建設に伴って2基の装飾古墳が発見され、歴史公園として3年ほど前に綺麗に整備されました。6群2号墳は現地にそのまま、5群5号墳はその横に移転復元されてました。
そのほかにも数基の古墳が保存され、「保存されて良かったね」と言いたいところでしたが、ガッカリして帰らざるを得ませんでした。
6群2号墳の解説板、施錠してあって内部観察は出来ませんでした
6群2号墳については現地で土盛りを足し、入り口に密閉施設を設けて保存されていました。鍵がかかって入れませんでしたが、内部の状況は良好のようでした。

5群5号墳の解説板と現状
5群5号墳については石室上部が破壊されたまま移転復元し、装飾面に樹脂板の保存パネルを設置するという初めての手法が取られていました。
ところが、復元されてそれほど年月が経ってはいないのに写真のような状況で、珍しい叩き窪めによる同心円文はほとんど確認できませんでした。
左:パネルで覆われた装飾面はほとんど文様が確認出来なくなっている。僅かに輪郭がみとめられるのみ
右:発見当初の鮮やかな壁面は何処に行ってしまったのか
顔料が使われていないので、装飾面さえカバーしてしまえば事が済むと思われたのかもしれませんが、壁面を伝う雨水や日光を防ぐ術が取られなかった装飾面は、泥や苔で覆われてすっかり隠されてしまったようです。発見当初の鮮やかな同心円は何処に行ってしまったのでしょうか。
あざ笑うかのようにパネルの中には草も生えてきています。言いにくいですが失敗ですね。
壁面を洗い直し、天井を復元して隣の6群2号墳と同じように通常は光の当たらない条件で管理するのが良いかと思います。
とても寒い雨が降る日で、心も寒いまま現地を離れて権現塚石材を見に向かいました。