朝井リョウさんの『正欲』を読んだ。
普段は、読みっぱなし読書専門のちぐ。
この本に関しては読みっぱなすことができなくて、ぶっぱなしたくなりました。
読了後の、筆舌に尽くし難いこの感覚を。
「多様性」をテーマにしているこの本。
実は、冒頭数ページを読んで一度読むのをやめたんです。
巷でよく聞く、決して許されない犯罪行為が絡んだ内容になっていると思ったからです。
でも、私の尊敬する方が
「この本、面白かったですよ」
と声を掛けてくださったのがきっかけで、改めて読んでみることにしたんです。
そして、今。
冒頭数ページの印象がここまでひっくり返されるとは・・・
今まで味わったことがない衝撃を受けたんです。
自分自身、「同性を好きになる」って部分でマイノリティな立場だと思っていました。
だから「多様性」についても、比較的寛容だと思ってたんです。
今となっては、その思考すらも恥ずかしい。
結局は、「自分の想像の範疇でしかない多様性に対してだけ寛容だった」という事実に気付かされました。
「みんな違って、みんないい。」
この言葉が推奨される世の中であっても、
「違って良い」のボーダーラインは必ず存在している。
誰にも理解されることなく、
誰からも理解してもらおうとさえ思わず、
諦めながら、死なない選択をしている登場人物たち。
分からないけど分かる。
私がブログを書いているのも、
元を正せば同じ感覚なんだろうなと思うから。
今まで、こんな切り口の小説に出会ったことがなかった。
このテーマを選んだ朝井リョウさんの大胆さ、そして相反する内容の繊細さ。
爆発的ではないけれど、
自分の中で、静かな戰慄が何度も走る。
そんな作品でした。
【以下、ネタバレあります。】
以前、このブログにも書きましたが、
ちぐは【水流】が大好きなんです。
〈参照記事〉
実は、この本を薦めてくださった尊敬する方にも【水流の素晴らしさ、面白さ】について熱く語ったことがあるんです。
そんな流れがありながらの、この本。
読んだ方なら分かると思いますが・・・
めちゃくちゃ気まずいわっ!!!
そんな気はサラサラなかったけど、
これって癖(へき)なんですか⁈
尊敬する方に、「読みましたよー」って言いたいけど、熱く語った【水流トーク】が邪魔をする・・・
なんせ、めちゃくちゃ気まずいっ!!!
