最近同人の制作で忙しかった男、蕨です。

今回は鹿児島市の谷山の少し南、七ツ島地域に存在する三つの橋を取り上げます。

今回地図はありません。

 

国道225号線と産業道路を結ぶ道の途中、ナフコのあたりから五位野側の脇道に入るとその橋たちはあります。

 

一本目の橋。野頭川に架かる第一古屋敷橋です。

 

河川改良に伴い平成23年に架け替えがされたばかりの真新しい橋です。

水道橋がすぐ上流側に並走しています。

 

工事中は上流側に仮橋が設けられ、前後に道も付けられていましたが現在その痕跡は一切残っていません。

写真は仮道路があった頃の分岐点。

 

このままではタイトル詐欺になりそうなのでここで解説を。

坂之上台地と五位野の高台を分断する野頭川の谷と障子川の谷の合流点である当場所。海に面したここは鹿児島・谷山・指宿方面を結ぶ街道である山川路のルートの一部でした。

そのルートと重なるのがこの第一古屋敷橋です。しかしここに橋が架かっていたという明確な記録が残っていないため、当時は単純な徒渉だった可能性があります。

 

そしてそのすぐ隣。障子川に架かるのが第二古屋敷橋です。

 

こちらは昭和57年に架けられたもので、第一橋と同様に水道橋が並走しています。

 

さてこちらの橋。一見して先ほどの第一橋と一続きの街道に見えますが、実はそうではない可能性があります。

この第二橋から少し上流側に行くと…。

 

写真のような橋が現れます。

障子川橋という橋です。

実は山川路が障子川を渡っていたのは先ほどの第二橋ではなくこちらの障子川橋であったと考えられます。

 

鹿児島県地誌に下記の記載があります。

障子川橋

山川路に属す。本村の東障子川の下流に架す。石造りにし…

勿論第二橋が以前は障子川橋だった可能性はありますが、蕨的には旧街道はこの現在の障子川橋まで迂回していたと思います。

ちなみに石橋だったようですが現在その痕跡はありません。

 

現橋は平成6年に架け替えがされていました。

親柱が一風変わっている桁橋です。

 

橋を渡った先は写真のような激坂で坂之上・五位野方面へと登ります。

これは旧街道ではありません。

 

障子川橋。

 

この橋と第一橋の間は昔から田畑だったようで、現在道の痕跡は見受けられませんでした。

写真は道があったと思わしき場所。

 

今回はここまでとします。