最近主食がファミ〇マのラーメンな男、蕨です。

今回はJR指宿枕崎線の五位野駅-平川駅間にあるとある小さな廃踏切を探索しました。小さい踏切ですが浪漫を秘めています。

地図はありません。

 

五位野は旧・谷山市の南、坂之上と平川の間に存在する地域です。

元は坂之上と同じ台地上であったものが障子川等の河川による谷の形成で分断され生まれた地域だと思います。

写真は七ツ島から五位野に上がる坂道の先の道。これだけでもしかしたらピンとくる方がいるかもしれません。

 

先ほどの少し先に今回の主役である踏切があります。

正面の緑が途切れている場所がソレです。見ての通り人道用の廃踏切になります。

その手前の道は国道226号線です。

 

一枚前の撮影地点の写真。正面の道が元々この廃踏切に接続していました。

ではこの道が何かというと、山川路の旧ルートか支線だと思われます。

山川路は谷山街道経由で鹿児島城下と山川を結んでいた街道で、現在の国道226号線の前身にあたります。そしてこの五位野のあたりは新道や別街道との交差点が複数存在しており、線形や地形からこの廃踏切を経由するのが初代ルートだと推測しました。

線路に並走するのはどちらも新道で、国道226号線から線路を挟んだ反対側にあるのがこの初代ルートの新道ではないでしょうか。

ちなみにこの初代ルート(推定)の道路は元は人道用の道路で後に現在の幅員に拡幅されたようです。

 

踏切は現在廃止されています。通行自体は物理的に可能ですが公的な地図などでは既に踏切として扱われてはいません。

見ての通り既に入り口は緑によって侵食。

 

線路との間には段差があり、階段状の取り付けがされています。

 

流石に廃踏切を渡る気にはならないので迂回します。

写真は若干平川駅側のJR指宿枕崎線。指宿線の開業当時が五位野終点なのでこのあたりはその後延伸開業されたものです。

 

先ほどの線路の反対側へと迂回してきました。

正面の直線の道が新道(推定)。

 

初代ルート(推定)と新道(推定)の合流地点にはそこそこの木の切り株があり、根元には何かを祀っている痕跡がありました。

湧水がありそうですが姿は見えません。

 

木は途中から切られてしまっています。

近年まではそのままあったようですが、電線にかなり近いところまで伸びていたことから伐採されたのだと思われます。

 

新道から脇に逸れるのが初代ルート(推定)です。

 

廃踏切の新道側。緑にやられていました。

悲しい事に踏切名が分かるような構造物は現場に遺っていません。

ただここから平川駅側にそれぞれ五位野第二踏切、五位野第三踏切があるものの肝心の五位野踏切が存在しない事からこの踏切が五位野踏切だと推測できます。

 

踏切の部分だけ若干枕木が違うような違わないような。

そんなしょぼい旧街道ものかもしれない廃踏切でした。

 

今回の探索はここまでとします。