さすがだな | Study Hard

さすがだな

 自動車化された軍隊を保持し続ける国民的義務として国家資格の取得に励むことにした。
 保健の試験の交通教則の部分で0点を取って以来、この分野には自信があったが、やはり自動車教習所はくぐって来た修羅場の数が違う。

 私はサッカーボール自体がIEDで爆発する危険があること、また曲がり角に機銃・対戦車砲等が隠されていることを予測したが、何と教習所の模範解答には、サッカーボールは囮でありその陰から子供が自爆攻撃を仕掛けて来るという驚くべき内容が記されていた。
 また次の設問で、私はアンブッシュの危険を指摘し何らかの掩護の元に急速に前進することを注意したが、教習所の模範解答には物陰から特攻してくる敵兵の存在が指摘されていた。また徐々に前進するのが正解らしい。待ち伏せのように見せかけて、実は積極的に攻勢に出て来るとは気がつかなかった。
 最後の設問で、私は鉄板の下に地雷が敷設されている可能性を指摘し工兵を派遣するよう配慮したが、教習所の模範解答には鉄板自体がブービートラップである可能性が指摘されていた。あまりにも露骨に設置されていると逆に人間は罠だと感じないのだということに衝撃を受けた。

 私は少し自動車教習所をなめてかかっていたようだ。歩兵としての教練において国民軍同士の戦闘ばかりを考慮していたが、実は見えない危険というのはこれほどにも大きいのだということを実感させられた。治安維持活動は決して戦闘より安全だということはないのだと知り、改めて身が引き締まる思いだ。また、ここで学んだことはゲリラ戦にも十分適用可能だろう。
 また、新道路交通法では武力攻撃事態等において敵軍への妨害行動を積極的に取るよう指示されているらしきことも見逃せない。まだきちんと読んでいないが。