(写真は私が昔使っていたレスポールです・・・今はもう弾きません!私はこのギターのせいで体を壊してしまいました。ギターは体に悪いです。姿勢には気をつけ、ストレッチは欠かさずやりましょう!)

 

このブログは洗足音大ジャズコースの授業&レッスンの資料用として書いています。

本記事は2年〜4年生(中級)向けです・・・

 

ドロップ2 ドロップ3 に続きトライアドです。

 

上差しトライアドは美しいコードです。使いこなせば表現豊かなサウンドが作れますので「馬鹿」にしないで?やってみてください。

 

トライアドの特性をオリジナリティに生かしているミュージシャンは数多くいますが・・・

 

Keith Jarrett

Pat Metheny

John Abercrombie

Ralph Towner

Esbjörn Svensson

Bill Frisell

 

等、是非聴いてみてください。彼らのオリジナル曲の中でトライアドが大活躍しています。

 

 

そして

 

Bob Dylan

Joni Mitchell

Neil Young

 

等、オープン・コードの魔術師たちも忘れてはなりませぬ。

 

トライアドはたった3音ですが転回する事によって得られるサウンドは極上の物で、よくまあこういう音の動かし方を思いついたものだなあ〜とため息が出ます。中世、バロック、古典時代のヨーロッパの文化の一端をかいま見られる・・・そんな素敵なトライアドを勉強しましょう〜

 

 

音符トライアド(三和音)は1、3、5の3つの音で出来ています。

 

譜例1)

基本の4つはFunctional Harmony(機能的和声)を作るために重要です。

susの2つはコンテンポラリーな音楽によく使われるメカニカルなサウンドを作るのに適しています。

 

3つの転回形、そしてオープン・ポジションも創る事が出来ます。

 

譜例2)トライアド転回形

 

譜例3)オープン・トライアド転回形

これらの転回形を利用して美しい和声を創って行きます。

 

パーそれでは押さえていきましょう〜

 

譜例3)クローズ・トライアドの転回形(同一弦移動)

 

 

譜例4)オープン・トライアドの転回形

 

 

 

譜例5)ダイアトニック・エクササイズ(ルート・ポジション)

 

譜例6)ダイアトニック・エクササイズ(1st・Inversion=転回形)

 

譜例7)ダイアトニック・エクササイズ(2nd・Inversion=転回形)

 

譜例7)ダイアトニック・エクササイズ(2nd・ポジション)

トライアドの転回形は非常に押さえ方が難しいものがありますが、上記のタブはあくまでも参考なので自分で押さえ方をDIYしてくださいね。

 

右差しコードに関して「どの指で押さえるのかわからない」という質問をうけます。

 

目の前にいる生徒さんには「こんな感じ・・・」と、見せる事が出来ますが・・・

 

パー運指に関して、ちょいとばかし脱線します・・・

 

私は自分の生徒に「タブ譜禁止令〜」を出しています。

 

それは次の2つの理由からです。

 

1.音符とフレットを結びつけられる

2.自分で運指を作れる

 

ようになる為です。

 

上差しタブ譜に頼ってしまうとそれ以外の譜面・・・ピアノ、サックス、フルート、クラリネット、トランペット、ヴァイオリン、チェロ、オーケストラ・スコア等等、素晴らしい数々の楽譜にアクセスできなくなってしまいます。


そして自分が仕事をする時、あなたの為にTAB譜を創ってくれるアレンジャーはいません。

 

上差しそしてもう一つ、自分で運指を作るという事は、ギタリストの個性を作るのと同義語といっても差し支えないくらい大事な事だと思っています。

 

Jimi Hendrixを「見て」ください飛び出すハート

 

筋肉ギタリストは個性の塊です!筋肉

 

数多の名ギタリストの中には「なんじゃそれ?」という変な弾き方の人はいっぱいいます。


それは彼らが音楽に向き合って作り上げて来た「へんな指使い」という個性なのです。


どうやったら、弾きやすく、美しい音で、気持ちよくなる…自分の運指を考えるのはギターの楽しさのひとつなのです。

 

牛しっぽ牛からだ牛からだ牛からだ牛からだ牛からだ牛あたま

 

と・・・・・・・・ここまでたどり着いた?方々は

 

トライアドの魅力をかいま見る為のケーデンス練習にまいりましょ〜

 

 

上差し1451の練習・・・

 

トニック、サブドミ、ドミナントの練習です。

 

譜例8)Ⅰ Ⅳ Ⅴ Ⅰ(123弦)

譜例9)Ⅰ Ⅳ Ⅴ Ⅰ(234弦)

譜例10)Ⅰ Ⅳ Ⅴ Ⅰ(345弦)

譜例11)Ⅰ Ⅳ Ⅴ Ⅰ(456弦)

 

マイナーの1451(とても美しい)

 

譜例12)Ⅰm  Ⅳm Ⅴ Ⅰm(123弦)

譜例13)Ⅰm  Ⅳm Ⅴ Ⅰm(234弦)

譜例14)Ⅰm  Ⅳm Ⅴ Ⅰm(345弦)

譜例15)Ⅰm  Ⅳm Ⅴ Ⅰm(456弦)

(これらの練習はもちろんオープン・トライアドを使ってもできます)

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

というように、トライアドの転回形をつかっていろんなコード進行を弾いてみてください。

 

新たな発見があるかもしれませんよ(温故知新)