このブログは洗足音大ジャズコースの授業&レッスンの資料用として書いています。

本記事は2年〜4年生(中級)向けです・・・

 

ドロップ2に続きドロップ3です。

 

上差しギター・コードは…

 

オープン・ポジション・コード

パワー・コード

シェル・コード

トライアド(Close & Open)

ドロップ 2

ドロップ 3

ドロップ 2&4

インターバル・ヴォイシング

etc....

 

など…

 

様々なタイプのコードがあります・・・

 

実は・・・ドロップ3はギターにとっては、そんなに便利なコードではありません。

 

もやもや押さえにくいヴォイシングが多い・・・(特に5度ボトム)(ルートポジションは押さえ易いですが)

 

特にこれ・・・(音符の右横数字は構成音の配置)

もやもやルート・ポジションはルートが目立つのでベースと一緒に演奏するとき使いにくい。

 

もやもや動かしにくい(押さえにくいから)

 

もやもやぼってりしたサウンド?(上3音と下1音が離れてるので低音だけ目立つ=ストラミングに向いてない)

 

と、悪いとこばかり取り上げていてもしょうがないので、前向きに取り上げてみましょう〜

 

Drop3とは7thコードのクローズド・ヴォイシングの上から3番目の音を1オクターブ下げると言う事です。

 

 

音符Ex1) C Maj7のドロップ3

---音符の右横数字は構成音の配置

音符Ex2) C 7のドロップ3

---音符の右横数字は構成音の配置

音符Ex3) C m7のドロップ3

---音符の右横数字は構成音の配置

音符Ex4) C m7(♭5)のドロップ3

---音符の右横数字は構成音の配置

 

 

上差しドロップ3を使ってコード・エクササイズをやりましょう。

 

猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま

 

音符Ex5) 5.3.2.1弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(ルートボトム)

音符Ex6) 6.4.3.2弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(ルートボトム)

ルートが一番下になるドロップ3押さえ易く、一般的にもよく使われるヴォイシングです。

 

猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま

 

音符Ex7) 5.3.2.1弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(3rd ボトム)

音符Ex8) 6.4.3.2弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(3rd ボトム)

3rdが一番下になるドロップ3は押さえにくいです(特に5弦ボトムは・・・)

m7はM6の、M7はm7(9)の代替えとして使用されます。

 

猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま

 

音符Ex7) 5.3.2.1弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(5th ボトム)

音符Ex8) 6.4.3.2弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(5th ボトム)

5thが一番下になるドロップ3は押さえにくいです(特に5弦ボトムは・・・)ヴォイシングによってはかなりきついです。

しかし、ルートがトップに来る時に美しい響きが得られるので有益なヴォイシングなのです(特に6弦ボトムのM7)

 

猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたま

 

音符Ex9) 5.3.2.1弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(7th ボトム)

音符Ex10) 6.4.3.2弦を使った2度進行ダイアトニック・エクササイズ(7th ボトム)

7hが一番下になるドロップ3はまあまあ押さえ易いです。7度が一番下になるとルート&トライアドの様な形になり分数コードとして使用する事もある特殊なヴォイシングです。

注)分数表記コードはアッパー・ストラクチャー・ヴォイシングとイコールではありません(転回形とアッパーストラクチャー)

 

ドロップ3だけで全てのコード進行を弾く意味があるか?と言うと「そんなん誰もやらんやろ!」と言う事ですが…

 

フレット・ボードの把握の為、そしてコードを押さえる為の筋肉トレーニングとしてはかなり効果的な練習です。

 

2度進行、3度進行、4度進行、5度進行、6度進行、7度進行と練習してみて下さい。

その際は1番近くの次のコードに行くようにヴォイス・リーディングして下さい。

 

 

音符Ex11) 6.4.3.2弦を使った4度進行ダイアトニック・エクササイズ

 

 

 

音符Ex12) 5.3.2.1弦を使った4度進行ダイアトニック・エクササイズ

 

こちらの本はクラシックギター用のアレンジ集ですが、使われているヴォイシングはジャズで使用するDrop2 Drop3の転回形が殆どです。参考にしてみてください。

 

 

無窮動シリーズもよろしく。