
生花なんだけど、その命、永遠に保つように加工されてる。
何と呼ぶのか知らないけれど、その花を、死ぬ間際の父は、とても愛していました。
肺がんだったので、生花の持ち込みは許されず、(花粉とか問題あるからです。)、こんな風に枯れない加工のされた花。もう、病室で身動きできなくなってた父が、トイレにも行けなくなってた父が、私がいつも無造作にこの花のかざってある前に荷物を置くと「あの花が見えん。」と怒ったものです。「きれいだ。」よくベッドの中でこの花を見てつぶやいていました。その声が、この花を見るたびに蘇ります。生前は、とても活動的で、華やかな父だったけれど、病気になってからは、いつも一人きりで病院で寝ていました。父をいやしてくてくれていたこの花を、今は母の部屋に置いています。寝たきりの母は父の葬儀にも出れませんでした。二人とも、75過ぎるまでは、ぴんぴんしていました。
あまりに元気な二人だったので、最初に母が倒れた時は、その事実を受け入れるのに、私は時間がかかりました。そんな馬鹿な・・・そんな事があるはずがない。・・・でも、そんな事はあるのです。それが、「命」なのだと今は自然に受けいれられる気がします。
母の部屋から見える今年の紅葉をバックに、この花を記録に残しておきたくなりました。