呑み会が続いている。
名目は「サヨナラ・パーティ」。

サヨナラ、という日本語は
意外と知られているようだ。

もうすぐ帰国だから…だが、
つい数ヶ月前も東京で、
同じ名目で呑んではいなかったか?

いずれの場合も、別れを惜しむこともなく、
全員がただ、酔っ払っていたような…。

NYお買い物日記という名ではじめたブログなのに、
このテイタラク。

気を取り直して、買いたかったものを思い出す。

ヴィンテージ・プッチもそうだけれど、
アンティークのシャンデリア。


東京も、かもしれないが、NYでは最近、シャンデリア流行り。
シンプル&モダンなカフェもカジュアルな洋服屋も、
なぜか古めかしいシャンデリアをインテリアに取り入れていて、
それがイケテル。

東京に預けてある家具は、殆ど英国アンティークだから、
お化け屋敷みたいになるかもしれないが…。

そう思って気がついた。
家具があるのは、倉庫。
わたし、東京にはもう、家がない…。

シャンデリアなんて買う身分じゃない。

速攻であきらめて、もうひとつ欲しかったものを思い出す。

ティファニーで誂える、オーダーメイドのレターセット。
ただの封筒じゃなくて、すごくシンプルな書体で
自分の名前をいれたもの。

宝石屋としてのティファニーにはまるで興味がないけど、
NYに来て、自分専用の誂えレターセットを
使っている人が多いのを知り、なんだか欲しくなったのだ。
あまり洒落てない、くそまじめな書体もグッド。

しかし、名前だけというのは使い勝手が良くない。
やはり、住所も印刷してあるほうが便利…。

そう思って、気がついた。
NYを引き払ったら、
印刷すべき住所が、わたしには、ない。

これまた、あきらめるしか、ない。

気を取り直して、ケイト・スペードのセールで購入した
金色のバック(★250ドル)を手に、
ペンギン・マークでおなじみの出版社を訪ねる。

仕事というのは名目で、メインは会社見学。
こっちの出版社の人は、みんな個室を持っててウラヤマシイ…。

ライツ担当者と、おもに彼の「ベイビー(=犬)」について話したあと、
翻訳候補のサンプルを送ってもらうことに。

だが、
「会社辞めたんでしょ?NYの住所がなくなるなら、どこに送ればいい?」
…そうたずねられて、またまた、困る。
実家の住所を書こうとしたが、突然、思い出せなくなる。

まさに、これから本物のノラ生活…???

気を引き締めて生きていこう、という決意を胸にレジデンスに戻ると、
うっかりe-bayで落札してしまった70年代のプッチ
が届いていた。

う~ん、宿無しの分際で、いったい何着買えば、気が済むんだろう?
われながら、訝る。

半袖のプッチのドレスでちょうどいい、5月のマンハッタン。
「どうせ~♪ 死ぬときゃ、ハダカじゃないか~」という、誰かの演歌が、頭の中に鳴り響く。

ぼーっと立ちすくんでいたら、しましまの猫が擦り寄ってきた。
inuda
myan