今日は国民投票について話していこうと思います。
このブログを見ている皆さんは公民やら公共で既に習った物と思われますが、
日本国憲法改正の手続きの最後には国民投票と言う物が待ち構えています。
「国会で衆参各議院の総議員の3分の2以上の賛成を経た後、国民投票によって過半数の賛成を必要とする」 これが憲法96条の条文に書かれている事です。
まあ国民投票法で賛成が反対を上回った際国民は承認した事になりますよと言う事ですね。
と言う事で本題に移っていこうと思います。
このシステムですが、一部の人からは
「無関心や有事によって多数の国民が投票行動を行える状態にない時に少数の賛成で改憲が通ってしまうのでは」 大体こんな趣旨の懸念がされています。
じゃあ今回は国民投票のシステムを変えるならどう変えよう、と言う事を考えていきます。
まず最初に浮かび上がってくるのはやはり"最低投票率要件"の設置 ではないでしょうか。
前提として事前にあらかじめ最低限の投票率を設定して、実際の投票率がそれを下回っていたら憲法改正は白紙になります、と。
一見「シンプルでええんとちゃいますの?」と思うかもしれませんが、これには重大な落とし穴が存在しています。
そうです、ボイコット戦術ですね。
例えば最低投票率を50%と設定しましょう。
そこでわーくにの3割5分の人間がとある改憲に賛成で、2割5分が反対だったとします。
この人達が素直に投票行動を行えば、
賛成が約58% 反対が約42% 投票率60%
承認されますね。
ですが反対派がとんでもない結束力を発揮し投票をボイコットしたとしましょう。
そうすると?
賛成が100% 反対が0% 投票率35%
おや、これでは最低投票率要件に引っかかって憲法改正は白紙になりますね。
...と言う風に歪な結果が出てしまいます。
流石に極端な例が過ぎませんか? と思うじゃないですか。 なんと外国では実際にこれに近しい事例が起こってしまったことがあります。
時は1990年のイタリア、
なんと制度設計的に先ほどの設定とほとんど一緒のシステムがありました。 と言うか今もあります。
そのシステムとは"法律の廃止には有権者の過半数の投票が必要"と言う物です。
同年6月、とある3つの法律の廃止の是非を問う国民投票がそれぞれ行われました。
その結果が...
法案A.(賛成 92% 反対 8% 投票率43%)
法案B.(賛成 92% 反対 8% 投票率43%)
法案C.(賛成 94% 反対 6% 投票率43%)
(賛成派の優勢を悟った反対派がボイコットを呼びかけた為反対率が非常に低くなっていますね)
いずれも最低投票率要件を満たさなかった為法律の廃止は白紙になりました。
これでは民主主義がきちんと機能してるとは言い難いですね...
じゃあ、どうしましょう。
と言う訳で次に出てくるのが"絶対得票率要件"です。 要は"有権者の内n%が賛成したらばOK"と言うシステムです。 これを先ほどの最低投票率要件と組み合わせます。
一応50%を最低投票率要件として設置して下回った際に"のみ"25%の絶対得票率要件が出る
これでどうでしょう。
これならサボタージュは無効化されますね。
まあなんかまだ抜け穴はあるかもしれませんが
要はルールを作る際は抜け穴に注意しようねって事だ! それじゃ!