1983年、フランス製作のサスペンス・アクション「チャオ・パンタン」を鑑賞しました。



深夜のガソリンスタンドに勤務するランベールはアラブ系の若者ベンスサンと知り合う。麻薬の売人として生きるベンスサンは毎晩ランベールのスタンドに顔を出すようになる。



ある夜ランベールの目の前でベンスサンが殺される。ランベールはベンスサンが恋していたパンクガールのローラの協力を得て麻薬組織への復讐をはじめる。



1983年第9回セザール賞で主演男優賞、助演男優賞、撮影賞など4部門を受賞したフィルム・ノワールの香り漂うサスペンス・アクション映画です。



深夜のガソリンスタンドで働く孤独な中年ランベールとアラブ系の若者で麻薬の売人ベンスサンが出会い仲良くなっていく過程がしっかりと描かれ、、



孤独を埋め合うランベールとベンスサンのやり取りにパンクガールのローラに恋をするベンスサンの繊細なロマンスが前半は展開します。



麻薬のトラブルからベンスサンは突然殺されてしまい、ランベールはローラの助けを得て麻薬組織への復讐をはじめます。



後半はランベールの過去が判明していくと同時にハゲた小太りの中年ランベールがめちゃくちゃカッコ良く魅力的に映り、、



傷を舐め合うようなランベールとローラの切ない関係と求め合うラブシーンもムードがあり盛り上がっていきます。



ランベールが淡々と麻薬組織の人間を殺していく暴力シーンの生々しいバイオレンス模写も見応えがあり、、



フィルム・ノワールらしく冷たく乾いたエンディングなど雰囲気のあるドラマが素晴らしい傑作に仕上がっています。



本作でセザール賞撮影賞を受賞したブルーノ・ニュイッテンの青みがかった撮影によるパリの街並みがスタイリッシュで美しく、、



ランベール、ベンスサン、ローラの生活感や街の空気感が味わえるような見事な映像となっています。



本作でセザール賞主演男優賞を受賞したランベールに扮したコリューシュはフランスのコメディアンで1986年にバイク事故で亡くなってしまいました。



助演男優賞を受賞したベンスサンに扮したリシャール・アンコニナは後に「一匹の狼/ロンサム・コップ」などに主演しブレイクします。



謎めいた雰囲気がめちゃくちゃ魅力的なローラにはアニエス・ソラルが扮し、、



監督、製作、脚本は「愛と宿命の泉」のクロード・ベリが手がけています。