手術当日は、朝ももを動物病院に預け夕方先生から電話をもらうまで、なんと長かったことか。
長い時間をかけて検討をし決断をしてみたものの、本当にこの選択は正解だったのか。
もも自身だって、なんでこんな痛い目に合わなきゃいけないの って思ってるかも。
飼い主のエゴだったのか・・・。
・・・もう、いろんなことを考えました。
家族みんなも言葉少なに、ただただ時間を過ぎるのを待っていました。
夕方16時すぎ、手術担当の先生から携帯に電話が。
先生 「手術は無事終わりました。 今さっき目も覚めましたから、もう大丈夫です。」
私 「ありがとうございましたっ!!! (電話口で深々とお辞儀・笑)」
「それで先生、どこかに異常はありましたか。」
先生 「残念ながらというのも変ですが、特に異常な個所は見受けられませんでした。」
私 「そうですか・・・」
先生 「これからお見えになりますか。もしお見えになるのであれば、摘出した子宮をご覧いただいて、ご説明もさせていただきますが。」
私 「す・すぐ行きますっ」
もうダッシュ(といっても車ですが・笑)で、家族全員で動物病院へ。
ももは、入院用のケージの真ん中で、ちょこんと座ってこっちを見ていました。
私 「もも・・・、ももちゃん。」
と、優しく声をかけると、ぼーーーっと私のほうを見つめているだけで、しっぽも振ってくれません。
(も・もしや・・・目が見えないとか 耳も聞こえない・・・ ま・麻酔の影響)
私 「せ・先生・・・ この子、目が見えていないとか。。。」
先生 「そんなことないですよぉ。ちゃんと見えてます。」
「麻酔のせいで、まだぼーーーっとしてるんですよ。」
私 「耳も聞こえてますよね」
先生 「大丈夫ですよ。」
といって、ケージのカギをいじると、その方向をちゃんと見つめ直しました。
(よかったぁーーーーーー)
よく考えれば、疑り深い飼い主だったと今更ながら反省。
でも、それだけ心配で心配で・・・。
診察室に戻り、摘出した子宮を目の前に・・
先生 「とてもしっかりとした子宮です。 これが卵巣、これが子宮ですね。」
「とてもきれいな形で構造にもなんの問題もありません。」
私 「先生、子宮周辺部位の状況は・・・」
先生 「お電話でも少しお話しましたが、見えうる限り周辺部分も何ら問題はありませんでした。」
私 「そうでしたかぁ・・・。 でも、逆に何も問題がなくてよかったです。」
先生 「そうですよね。 異常があったらあったらでご心配は増えますしね。」
私 「先生、この子のご飯(ドックフード)持ってきたんですが・・・」
「もしかしたら食べないかもしれませんが。。」
先生 「はい。お預かりしますね。 おそらく食べますよ。 どの子もみんな食べますから。 大丈夫です。」
私 「すみません。この子ふやかして柔らかくしたフードじゃないと食べないんです。」
「お手数ですが、ふやかしてあげてくださいますか。」
先生 「わかりました。看護師に伝えておきますね。」
と伝え、もう一度、ももに面会して帰ってきました。
翌日・・・・
退院日です。
もう、9時の開院が待ち遠しくて、外で待ち構えてました(笑)
受付を済ませて待合室で待っていると、看護師さんに抱かれてきたもも。
私の顔を見るなり、看護師さんの腕の中で大暴れ。
早く早く抱っこしてーーーー って。
私が抱っこしても、口と顔をなめようと大暴れ。
周りにいる他の飼い主さんも、お腹のテーピングを見て
「あらあら、元気なこと。 あらーーーー手術したの 避妊手術」
私 「そうなんです。昨日手術で。。 今日退院なんですけど・・・」
「まぁーーーーー すごく元気じゃない。 痛くないのかしら」
私 「ですよねぇ・・・」
と驚かれました。
しばらくして診察室に呼ばれると、ももは、もう怯えまくり。
先生 「(ボクのこと)嫌いになっちゃったかなぁ・・・」 「もう痛いことしないよぉ。」
と頭を撫でようとしたら、極度の硬直で固まる(笑)
私 「ご飯たべましたか。」
先生 「夕べ、いっぱい食べましたよ。」
私 「えっ 夕べ、あれから食べたんですか」
先生 「ええ。 ちゃんと食べましたよ。 えっと・・・(カルテを見ながら) 今朝も食べてますね。」
私 「えぇーーー ちゃんと分量食べたんですか。」
先生 「そうですね。 普通のわんちゃんは、食べますよ。 朝、絶食してますしね。。」
先生 (カルテを見ながら) 「あっ ご飯はうち(病院の)フード食べてますね。」
私 「えぇぇぇぇ 昨日持ってきたご飯は」
先生 「すみません。 こちらの手違いでうちのを食べてますね。申し訳ないです。」
私 「でも、ちゃんと食べてるんですよね。」
先生 「きちんと完食してますね。」
私 「朝も」
先生 「朝も。」
(えーーーーーーーーーーーーーーぇ )
でも、食べたんだからいいのか。 と思い直してると、持込みフードでないことを申し訳ないと思った先生は、食べさせたフードを持ってきてくださいました。
それを見たら、な・なんと大粒(大型犬レベル)。
ももは、少しでも大きいと口に入れようともしないので、いつも1/4にカットしていたのですが、こんな大粒をどうやって食べたのか。。。
でも、先生は食べたというし、疑いようはなかったので、家族みんなで、不思議だねーーーと。
そして・・・
な・なんとこの日(と言うか正確には手術当日)から、ももの食べムラがなくなったのです。
イヤイヤ食べるという態度もなく、出されたものは、残さずきれいに食べるようになったのです。
何をどうして、何の心境の変化か・・・
家族の推測は、
一人で(病院に)置いて行かれて、痛い思いをして夜も一人っきりで、
もう、絶対に悪い子にしないから、ご飯もいっぱい食べるから、
もう二度と同じ思いをしたくない
そんな気持ちが働いているのでは・・・
ということになりました。
少しかわいそうなことをしたけれど、一つだけ心配が少なくなったのでした。
ちなみに、術後はよくエリザベスカラーを首につけますが、うちのももは、Tピースという全身タイツタイプを着せていました。
陰部のところがうまい具合に開いていて、おしっこをできるようになっています。(男の子用、女の子用あり)
エリザベスカラーは、ストレスになりやすいけど、お洋服が大丈夫な子は、Tピースは受け入れやすいと思いますよ。
下の写真は、術後すぐのももです(尻尾が下がってますね。。)