薬局新聞 2月27日(水) 配信
「弱腰な印象」の厚労省の舵取りに警戒感 ＪＡＣＤＳ・宗像事務総長、ネット販売検討会に感想
日本チェーンドラッグストア協会（ＪＡＣＤＳ）の宗像守事務総長は医薬品ネット販売のルールに関する検討会翌日に開いた定例会見で、私的な感想として円滑に議論が進行されたと評価する一方、厚労省について「裁判の判決と（自民党に立ち上げられる関連議連や経済再生会議、規制改革会議などの）政治の間で金縛り状態にあり、弱腰な印象を受ける」と指摘し、今後の舵取りに警戒感を示した。
検討会でＪＡＣＤＳは医薬品の効果とリスク、安全性確保の観点から販売者責任の明確化と、これによる健康被害などでの体制整備を踏まえ、確実なセルフメディケーションを促す目的で専門家による関与が強化された現行法を前提に「医薬品の特性に考慮した論点整理のもと、実店舗を基本としたルール整備がなされるべき」との主張を行っていく構えだ。
加えて焦点となる法の改正について宗像事務総長は、「ネット側は判決に従うルール化を求めているのに対し、我々としては裁判の判決は検討会の設置をもって回答されていると考えており、ネットありきの議論ではない」と説明。改正薬事法の元となった厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会による報告書では『対面販売の原則』が記載されながら、立法段階で外されていることに触れ「充分な議論の末に作られた叩き台が何故変えられたのか、厚労省に説明する義務がある」として検討会を通じて真相を求める考えも示した。