<大阪維新の会>他党議員の擁立を検討…次期衆院選
毎日新聞 5月11日(金)2時31分配信


 橋下徹・大阪市長が代表を務める大阪維新の会が、次期衆院選に向けた政権公約として6月にもまとめる「維新八策」への賛同や理解を基準に、他党の現職国会議員の擁立を検討していることが分かった。「維新政治塾」による候補者発掘に加えて現職議員の擁立を図り、目標とする「過半数の議席獲得」を実現する狙いだ。国政経験がない維新に、国会議員が加わるメリットもある。

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 ◇公約賛同が条件

 維新幹部は毎日新聞の取材に「候補者を全員、維新塾から選ぶのは現実には厳しい。他に考え得るのは国会議員、官僚、地方議員らだ」と説明。その上で「維新八策に共鳴し、実行することを確約するのが条件となる」と述べた。維新八策は今年2月に「骨格」として提示されており、橋下氏はその後、「6月上旬までにまとめる」としている。

 次期衆院選に向けて維新は、3月に開講した「維新政治塾」の受講生約2000人を、6月をめどに約800~1000人の「塾生」に絞り込む。現職国会議員については、公募や個別交渉などを検討している。

 現職国会議員が5人加われば、維新は政党要件を満たすが、選挙前の政党化には慎重論も根強い。ある幹部は「何が何でも政党にしないといけないということではない」としている。

 維新幹事長の松井一郎・大阪府知事は4月以降、自民の安倍晋三・元首相と会談を重ねているほか、民主、自民、みんなの各党の国会議員らとも会合をもった。維新からの擁立に加え、他党との連携も視野に入れており、10日のインターネット動画配信サイトでのインタビューでは「何をやるのかによってチームを作りたい」と述べた。