ようやく秋の気配がしてきました。

・・・って、もう10月も半ば。

やっと大好きなイモクリカボチャの季節です♡


さて、映像翻訳関連のイベントやセミナーで質問を募ると、よく聞かれるのがこれ。

「何年目くらいから仕事は安定しますか?」

フリーランスでやる前提の質問だと理解して、私の場合はどうだったかなと振り返り、周りで映像翻訳をメインに10年以上仕事をしてきている友人たちにも聞いてみました。

で、出た答えは「安定は、ない」


わが身を振り返ると、3年間は来た仕事を何でも受けて休日返上で必死にやり、4~5年目くらいから翻訳のスピードが上がり、コツもつかんできて、6~7年目くらいで何とかやっていけそうだと自信がつく。

で、そのあとは安泰かと言うと、まったくそうではなくて。気を抜けば仕事の質は落ちるし、新たな壁にぶち当たったり、いろんな理由で仕事の意欲を失ったり、本当にいろいろあります。

コロナ禍なんてのもあったし、全米脚本家協会や俳優協会のストにも影響を受けました。


長期間続くドラマなどの作品を担当すれば、その期間の収入は安定するけれど、それだって打ち切りになったり、制作会社が変わって他の翻訳者に行くこともある。

安定を望むなら、お給料をもらえる働き方をするのが一番です。


じゃあ、なぜ不安定なフリーランス生活を20年もしているかと言えば、私にとって安定は最優先ではないから。

字幕翻訳という仕事が好き、というのは大前提。

それに加えて納品明けの解放感や、平日の昼から遊び歩いたり、天気がよければフラッと出かけたり、好きな時期に長期の旅行に出たり(これは最近やっとできるようになったこと)。

翻訳の仕事にかかわる人たちが好きだし、心から尊敬できる人たちと仕事をしたり、翻訳談義をしたり、バカ話をしたりするのも大好き。

好きな人たちとリラックスした時間を過ごしたいし、嫌だなと思う人たちからは離れたい。

それが私の幸せで、人生において優先したいことなんです。


フリーランスは自由とよく言われるけれど、何を自由と感じるかは人それぞれ。

ある程度の制約はあっても、生活が安定しているほうが自由を感じる人もいる。

フリーが自由なわけでも、会社員が不自由なわけでもない。

だから、いつ安定するか考えてフリーになるか迷うよりも、自分は何に幸せを感じて、どんな生活をしたいのか、考えて決めるのがいい。

と、ほぼフリーランスしか知らない私は思うのです。

…と言いつつ、1度くらいガッツリ会社員をして、いろいろと学んでもよかったな。


写真は翻訳玉置部の金沢遠征旅行でのカフェタイム。観光よりもおしゃべり多めな旅。もちろん、メインイベントは玉置浩二のコンサート♡

最高でした!