今日の朝日新聞朝刊第一面の
折々のことば
人間の発音行為が全身によってなされずに、観念の喙(くちばし)によってひょいとなされるようになってからは、音楽も詩も、みなつまらぬものに
武満徹
吃音におけるドド、ヌヌといった音の反復は、声に出そうとして言葉と格闘せざるをえない肉体の挙動の一つだと、現代音楽家は言う。
ため息や叫びと同じく
「意味が言葉の容量を超える時におこる運動」
であり、ときに「論理性を断ちき」りもする。
詩や音楽が生まれるのも同じその運動からだと。
『音、沈黙と測りあえるほどに』から。
今日の折々のことば
は武満徹さんの言葉です。
味わって読みたいです。