先々週のことになりますが、久しぶりに示談書の作成依頼がありました。
行政書士は代書、というイメージからすると示談書の作成という仕事とそぐわないように思われるかもしれませんね。
基本的にどんな業務でも同じですが、行政書士は紛争中の事案には立ち入ることができません。
相続であれ、貸し金返還であれ、示談書であれ、それは変わりありません。
ただ、どの場合も裏を返せば、紛争中でなければ行政書士でもお役に立てることがあります。
つまり、相続なら相続人間で何をどう分割するか話しがついているとき、貸し金返還であれば月々いくらずつどのぐらいの期間で返済するか、示談であれば、どんな条件で当該紛争を解決するか、すべて当事者間できっちり話しがついており、依頼者の希望が、その話し合いの結果をなるべく法的にゆるぎない、あるいは将来トラブルが生じた場合に自分が有利に展開できるように何らかの書面として残しておきたいという場合には、行政書士として様々なお手伝いが可能となります。
今回の示談案件も、当事務所にお電話をいただいた時点で既に当事者間では話し合いがついており、その内容を書面に残したいとの希望でしたので、そのお手伝いをさせていただきました。
このように書くと、実際の紛争でそのような話し合いが当事者でできるようなものはごく少数ではないのかと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。弁護士のような専門家への依頼は最終手段と考え、できるところまではご自分たちで処理するという方も結構いらっしゃるように思います。そして、今の世の中、話し合いで(口頭で)解決したからといって安心する方は少数で、そのような場合でもきちんと書面化しておきたいと考える方はたくさんいらっしゃいます。
もちろん、誰かとトラブルが生じた場合に、当事者間で話し合うよりも初めから法律の専門家に代わりに話をつけてきてもらいたいと考える方もたくさんいらっしゃいます。ごく稀に、当事務所にもそのような方が電話をかけてくることがありますが、すべて懇意にしている弁護士さんをご紹介させていただきます。
なお、念のため書きますが、これから当事者間で話し合う予定のところに、解決案を行政書士が考え、提示することは弁護士法違反になると考えますので、そのようなご依頼は当事務所ではお引き受けいたしません。