野球は明治の時代から娯楽の中でも高い位置にあった。
戦前の関東は東京六大学野球が野球界の頂点で
今のプロ野球の応援より過激だった。
関西は甲子園球場で開催している
全国中等野球大会が大人気だった。
その関西では吉本興業が娯楽の殿堂を作るための
組織や芸人が出来上がってきて、
その中で漫才という芸が確立していこうとしていた。
そして、その漫才が全国区へ駆けのぼったのが
「エンタツアチャコ」だった。
その名声を作ったのが「早慶戦」というネタだ。
当時大人気の東京六大学野の中でも伝統の一戦
早稲田大学 対 慶應義塾大学との戦いを漫才にしたものだ。
野球が最高の娯楽だった!若原正蔵とエンタツアチャコの早慶戦を聴く
今、聴くとのんびりしたものだが
野球と漫才の組み合わせがお笑いの世界を変えた。
しかし、現在の漫才師の中で野球を積極的に取り上げているのは
皆無に等しい。
野球ネタは万人受けはしにくいし、漫才師自身もルールや知識が必要だからだと思う。
野球ルールは、スポーツの中でも複雑なのもハードルが高い。
そんな中
関東漫才師の雄「ナイツ」は昔から野球漫才を披露している。
特に落語「寿限無」に野球を組み合わせたネタは秀逸だ・
寿限無の言葉をナイツの言い間違いを伏線に
見事なネタが出来上がっている。下ネタもあるのも彼ららしい。
以前、ナイツの塙さんにインタビューをしたときに
寿限無ネタの素晴らしさをお話ししさせていただいた。
笑顔で伏線を作った様子を真剣にかつ笑顔で語ってくれた。
「野球ネタをやりたくても、あまり受注がないんだよ」と
野球が好きでしょうがない様子だった。
そんなナイツの塙さんが8月15日に本を出された。
『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』集英社新書)
ナイツ・塙が新著で明かした「M-1/漫才論」が卓越しすぎな件
漫才界の落合博満になりたいというだけあって
評論家顔負け、いやそれ以上の評論書だ。
是非、漫才や芸の世界に興味のある方は一読されたし。
言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか (集英社新書)
885円
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野球雲としてはいつか、
ナイツのお二人に野球漫才をやっていただけるようなイベントを
やりたいという夢があります。
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2019年9月14日(土) 15時から
「ぶっちゃけ野球雲~13球団暗黒時代を語ろう」
を開催します。
現在、参加者募集中です。
場所はJR総武線平井駅すぐ「平井の本棚」さんの2Fです。
野球雲はいつも古い野球とその周辺文化について書いています。
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