吉澤野球博物館に通うようになってから、
日本野球の歴史について、如何に知られていないか?を
痛感しています。
アメリカの野球はプロを中心に発展していったので
100年前の野球も、日本に較べればたくさんの資料もあります。
驚くべきことは、19世紀から20世紀初頭の野球の本が
新刊として発売されていたりするのが凄いです。
日本では野球の歴史に語る場所を含めて
「知る」場所がかなり少ないです。
完全にマニアの世界になっています。
アメリカ野球の風景を見て羨ましいと思うのは
親子三代で野球の歴史を楽しんでいるところです。
90年以上前のベーブルースの話を
リアルに話していたり、ウイリーメイズのワールドシリーズの話を
真剣に子供が聞いていたり・・・。
プロ野球以前の名選手を調べていくたびに、
プロと違って記録に残らないけど、一つひとつのプレーで
日本を沸かせていたのが、知られていない事実に残念な気持ちになってしまいます。
明治から昭和初期までの野球は、
良いところも悪い所も含めて、かなり人間臭いです。
純粋、傲慢、意地、誇りなど
1試合にかける情熱は現代の感情から考えると驚きの連続です。
野球の魅力のひとつに
「ノスタルジック」があると思います。
その要素をMLBはうまく演出して、世代間のギャップを
埋めているように思えます。
単に「あの選手が凄い」「昔の選手は根性があった」なんてことも良いですが
もっと、野球の歴史を楽しめるようなものがあればと思います。
野球という素晴らしいスポーツ文化が
もっと広がるように、プレーする、応援する以外の
文化が育っていくことが、野球の価値をあげるような気もします。
吉澤野球博物館HP