世界揺るがす中国毒物禍 米「輸出企業を登録制に」
【ワシントン=渡辺浩生】中国産の食品や医薬品から有毒物質が発見されている問題で、米政府は24日、訪米中の中国の関係閣僚に対し、米国向け輸出企業を登録制にするなど監視強化を要請した。中国産原料を使ったペットフードを食べた犬猫が相次ぎ中毒死したのに続き、中国製練り歯磨きに有毒化学物質ジエチレングリコールが混入していたことが明らかになり、中国の医薬品や食品に対する不信感は広がる一方だ。
「消費者の信頼を得られない国家が世界市場で失望を買うことぐらい、彼らもわかっている」
レビット米厚生長官は24日、訪米中の高強衛生相らと会談後、報道陣にこう語った。
中国に対し米側が求めたのは(1)米国向けに食品や飼料、医薬品を輸出する企業の登録義務付け(2)未登録企業の輸出禁止(3)厚生省・食品医薬品局(FDA)の検査官による現地企業の査察実施への協力-など8項目。これに対し、中国側は要請を持ち帰るとし、即答を避けた。
3月に発覚したペットフード禍は、汚染原因である有機化合物メラミンの特定や流入経路の追跡に手間取り、汚染ペットフードを食べた大量の鶏や豚が出荷された。FDAの現地調査も足止めをくらった。この苦い教訓を生かして、透明性向上を図ろうというものだ。
こうした中で、致死量のジエチレングリコールが混入した中国産練り歯磨きがパナマ、ドミニカ共和国、オーストラリアで相次ぎ発見された。FDAは中国産練り歯磨きの全貨物の検査に着手。「米国への流入は確認されていない」(レビット長官)が、ロイター通信によると、米国にとって中国はカナダに次ぐ2番目の練り歯磨き輸出国だけに懸念は拭いきれない。
偽アンコウも…なんとフグ輸出
さらに24日には、中国産アンコウと表示された箱入りの魚約128キロのリコール(自主回収)をカリフォルニア州の輸入業者が発表した。それによると、“アンコウ”を食べたシカゴの住民2人が倒れ、フグの毒として知られるテトロドトキシンが検出されたという。FDAでは、フグをアンコウと偽表示して輸入されたとみている。
中国側の安全管理や法令順守意識が未熟であるにもかかわらず、農務省によると、2006年の中国からの農産物輸入は前年比20%増の23億2705万ドルで、02年から倍増した。米紙ワシントン・ポストによると、そのうちFDAが水際で検査できるのは全体の1%以下。それでも今年1~4月に298の貨物の輸入が差し止められた。
厚労省が「危険食品」の情報収集着手
中国産の食品や医薬品の安全性に懸念が広がる中、厚生労働省は、中国から輸入される食品などに関する情報収集に乗り出している。米国で見つかった「危険食品」についても情報収集を進めており、水際での対策強化も検討している。
過去には日本でも、基準を超える抗菌性物質が検出された中国産ウナギや、発がん性の疑われる物質で加工された乾燥果実などが見つかった。厚労省は、違法物質が検出された食品について、検疫所の検査の強化を図るなど対策を取ってきた。一方、パナマなどで見つかった毒性物質の入った練り歯磨きは日本では確認されていないという。
厚労省によると、練り歯磨きは化粧品か医薬部外品に分類され、販売には薬事法に基づく製造販売業の許可が必要だ。海外から原料として取り寄せる場合も製造工程の明らかな原料でなければ使えない。製造販売業者の品質・安全管理基準で、製造工程の確認が義務付けられているためだ。
厚労省はこれまでのところ「違法な原料や医薬品が輸入される可能性は低い」としている。
http://www.sankei.co.jp/kokusai/china/070526/chn070526000.htm
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米で中国産アンコウに猛毒フグ混入、当局が注意呼びかけ
【ワシントン支局】米食品医薬品局(FDA)は、中国から輸入された冷凍アンコウの中に、猛毒のフグが混入していたとして消費者に注意を呼びかけている。輸入業者も自主回収に乗り出した。
同局が24日に出した消費者向けの緊急通知によると、カリフォルニア州の「ホン・チャン・コーポレーション」が輸入した「アンコウ」を使ったスープを飲んだ2人が体調を崩し、うち1人が入院した。同局で調べたところ、生命に危険を及ぼしうる量のフグの毒「テトロドトキシン」が検出された。
「アンコウ」は、2006年の9月以降、カリフォルニア、ハワイ、イリノイの3州の卸売業者などに約280箱が出荷されている。
米国では、中国産の原料を使ったペットフードが大量回収されるなど、中国産の食材や原料に対する懸念が高まっている。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070526i312.htm
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中国産アンコウにフグ混入 1人入院、米業者が回収
【ワシントン26日共同】米食品医薬品局(FDA)は26日までに、「中国産アンコウ」として米国に輸入された魚の中に猛毒を持つフグが混入している恐れがあるとして、消費者に注意を呼び掛けた。輸入業者は回収に乗り出している。
問題とされた魚は「ホン・チャン・コーポレーション」(カリフォルニア州)が輸入。シカゴでこの魚を使ったスープを飲んだ2人が発症し、うち症状の重い1人が入院したことで発覚した。FDAの調べで、生命に危険を及ぼすレベルのフグ毒が検出された。
魚は頭と内臓を取り除いた上で1匹ずつ包まれ、箱の中に収められていた。
既にカリフォルニア、ハワイ、イリノイ各州のレストランや商店に282箱分が出荷されており、FDAは直ちに廃棄するよう呼び掛けている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007052601000537.html
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- 杉本 信行
- 大地の咆哮 元上海総領事が見た中国