原色がはえる季節。
鮮やかな色を纏って街を歩く人を目で追う。
赤や青や緑
黄色にピンクにオレンジ、スカイブルー
シンプルな組み合わせでかっこよく
+大振りのアクセサリーでラグジュアリーに
色と色をぶつけてポップに
悪趣味ギリギリのラインでアバンギャルドに...
そんな風に楽しんでいる人を羨ましく思う。
自分が色を着ると落ち着かない。
濃いめの青か緑が何とか許せる範囲。
赤とかショッキングピンクなどは指し色とするのがギリギリで、挑戦しようと着てみたものの、一歩外に踏み出すと気後れしてしまう。
今日も無難にモノトーン。
今は衝動買いせず
選んで選んで厳選して
気に入ったものを買う。
だから着ていて気分がいい。
だけど
変化はあまり無い。
自分の趣味嗜好が分かっているというのはとても楽だけど、実はいろんな可能性を見逃しているのかもしれなくて
そう考えると
服一枚
口紅一本で
何かが変わるなんてとても素敵な事だと思った。
気のせいかもしれない
自己満足かもしれない
でも停滞するよりずっといい。
似合わなくても
笑われても誰にも迷惑なんてかけない自意識過剰の自分を捨てて
鮮やかなお気に入りの一枚を見つけたら
今度は潔く着てみよう。
そんな私の目の前を
鮮やかな紫のペンシルラインのスカートに胸元に大きなリボンがついたベリーピンクのブラウスの老婦人が通り過ぎた。
真っ赤な口紅とパールの首飾り
真っ黒なサングラス
足元は歩きやすそうな黒のパンプス
猫背でゆっくりと歩いていたけど
白髪でボサボサの髪型だったけど
かっこよかった。
鏡の前できっと最高に輝いた目で自分を見つめていたはず。
