8/15 塩見岳
2日目を迎えました。
3:55出発です。けっこう濃い朝靄に包まれていました。
2500mの熊の平小屋から3000mの塩見岳へ向かいます。
朝露に濡れながら歩を進めていきます。
考えてみればこの山域は全くの未知で、ほんとうは明るい時間帯に歩きたかった道ですね。
白峰南嶺とか、大井川の谷筋とか見てみたかったなぁ。
北荒川岳へは地味な上り下りが続いていきます。
見晴らしの良い岩稜に立ちますと、明るくなり朝靄の向こうに「鉄兜」の頭が見えました。
塩見岳です。
なかなか神秘的です。
そこからまた樹林帯を歩きます。地味に登りがあります。
南アルプスでは2500m付近では樹林帯になっています。
古い地図や2万5000分の1地形図では、北荒川岳を巻いていくルートになっていますが、
昭文社地図のとおり北荒川岳のピークを踏みます。
いえ、踏まないと面白くないんです。
なぜなら北荒川岳に立つと、ついに塩見岳の全貌が現れるからです。
ちょうど、ガスが消えかかっているところでした。
昨年のヤマケイでみてからあこがれていた塩見岳北面がドーンです。
そして頂上までの痩せた道なども露わになるわけで、ここから400m登りますからね。それは。
そしてガスの消え方もなかなか面白いものです。
北荒川岳は西側はけっこう大きい崩壊地になっており、切れ落ちています。
そこにガスのスクリーンが残り、東から陽射しが注ぎ込んできました。
ブロッケン現象が出ました!
初めてのことで感動しました。
北荒川岳崩壊地を巻いて再び稜線へ出ると
さらにド~ン
振り返ります。
仙塩尾根の最終盤はけっこうな登り応えがあります。
このあたりから塩見小屋からきた人たちとすれ違い始めます。
登り詰めると、蝙蝠尾根分岐点へ到着します。
蝙蝠尾根の長さといい、蝙蝠岳の左右対称的な美しい形に見とれてしまいます。
ハイマツに覆われてなかなか人を寄せ付けないといわれていますが、いつかは行きたいです。
分岐点から40分ほどで塩見岳東峰に着きました。
展望申し分なしです。明日の訪問先荒川三山が真正面に座っています。
ほんとうに大きいんですよ。南ア。
今朝歩いてきた道もけっこう長くなり、またこれから行く道もけっこう長い。
塩見岳登山道ですが、三伏峠側からのほうがきついですね。最後の登りは壁になってます。
登山者は圧倒的に三伏峠側からのほうが多いです。賑わってきました。
三伏峠までの道はいわれているように、登り返しが地味にきついかもしれません。
何とか三伏峠小屋までやってきました。
小屋の前で座っていると、「トランスジャパンのときはお世話になりました。」と聞こえてきました。
おぉ~来年に向けてトレーニングに来ているんですね。その人は細身で、どこにそんなパワーがあるのか?
完走したのかまでは知りませんが、三伏峠小屋まで来ているのですから凄いとしかいえません。
このあたりでガスに囲まれてしまいました。昨日と同じように午後のガスだけ、かと思っていましたが、
雨が降り始めてしまいました。
水場と荒川岳方面への分岐点で雨具を着込んでいると、三伏峠泊りのおじさんがやってきて、
「40年前学生時代以来に三伏峠に来たんだけれど、その時は暴風雨だったんだよ。」
このおじさんが連れてきてしまったのかも知れません。
烏帽子岳でいったん雨は止んだのも束の間で、前小河内岳の手前からは本降りに。
そして塩見岳のほうでは雷鳴が聞こえてきました……。
なんとついていないのは、烏帽子岳から小河内岳までは樹林帯が少なくあっても背丈ほどのハイマツ帯です。
それでもソロの男性が荒川岳方面から次々に歩いていきます。
次第に雷が近づいてきます。前小河内岳を過ぎた斜面を歩いていると、
小河内岳の西側に稲妻が走るや否や乾いた音がパ~ン!
そこでしばらくしゃがみこんで待ちますと、雹が降ってきました。
もう山では初めての気候となりました。相当猛暑で熱された空気が来たのでしょう。
これも南アの大自然。怖いけれども
なかなか雷は止みませんが、三伏峠側に行っているようです。
すこしずつ進んで、すでに元からの宿泊予定地である小河内岳避難小屋に滑り込みました。
ほんとうに避難者のテイです。
わたくしたちが初めての宿泊者だったようです。雷雨でもみな通過していったようです。
剛の者が多い南アらしいなぁ。
この小河内岳避難小屋は知る人ぞ知る小屋で、管理人夫妻のお人柄に惹かれてリピーターも多いとか。
南アに入って何十年。塩見小屋を立てたというまさに生き字引の方です。
気さくな方で、いろいろ話を聞いてみたくなりました。
奥さんも避難小屋で出来得る限りにもてなしていただきました。
その後、雨を避けるように、ソロの男性1人とご夫婦1組がやってきました。
今日の雷雨体験を共有した者同士の連帯感が生まれました。
雷雨去って小河内岳避難小屋から写真を撮りました。
避難小屋 屋根は天水を集めます。恵みの雨だったようです。
大井川西俣
前小河内岳
明日行く悪沢岳が一瞬見えました。
食事はレトルトの牛丼、だけではなくサービスで味噌汁にポテトサラダ、冷奴をつけていただきました。ご飯も大盛にしていただきました。
当初の予想以上に食事は充実したものとなりました。
「消灯」というより、自然光が届かなくなるとそのまま眠りにはいるという、原始的な1日の終わり方も印象に残ります。
こうして2日目は南アの気象現象に触れた日となりました。
塩見小屋で軽く食事を取って先へ進みます。







