別れがある
生き別れ、死に別れ、避けられない別れ
そして愛するがための別れ・・
離れようとする魂と
離れられない魂がぶつかったとき
人は涙という代償を払って進んで行くしかない・・
被災地福島で
七才になるまで苦楽を共にした愛犬たちと
身体の事情で手放さざるえなくなった77歳のお爺ちゃんが
泣いた・・
見つめ合う一人と三匹のわんこに会話はない
しかし『元気でな』という言葉が私には痛いほど聞こえて来た
この世界に全うした最高の別れなんて存在しない
なぜなら、別れそのものが悲しみと寂しさに満ちているからだ・・
もらい泣きしながら毅然と言えたことは
『愛犬を保健所に送らないですんだこと。
お互い元気でいればいつか必ず会えるということ。
この素晴らしさを抱きながら今日は見送ってあげて下さい』