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人生消化試合

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 東京オリンピックの開催決定が発表される瞬間


貴方の匂いが充満する部屋で


深夜に2人でテレビ中継をぼんやり見ていた訳だけども

興味なかった2人ともさすがに「おー!!!」って驚いて

8年後かー…

自分たち何してるだろう…

どんな30歳になってるだろうか

って遠いはずの未来に思いを馳せたのだけど

あと、2年後に差し迫った今

自分でも驚いてるのは

社会的ステータスがどうこうよりも

未だに貴方を忘れられないこと

貴方以上に愛する人が出てこなかったこと

今、貴方はどうしてるだろうか

思い描いた貴方になれているのだろうか
あれから5年…



色んな人に出会って

色んな話をして

色んな場所を旅して



何か自分が大きくなったような

気がしたけれども



回り回って

また1人になってしまった



手に入れたものも

水を遣り続けなければ

すぐに枯れてしまうんだね



結局…

あの頃と何も変わらなかった



色鮮やかなだけの徒花

胸の中で咲き誇れ

立秋を過ぎたのに  まだ肌の下を濡らす

 

風を受けながら 僕は帰りを急いでいた

 

 

 

その時

 

横から大きなクラクションの音が


僕は目をつぶる

 

 

 

教会から夕刻を告げる 鐘の音が聞こえる

 

 僕はそっと目を開ける



 

一枚の黄金の手のひらが  僕の頭を撫でた

 

見上げると僕の好きな色

 

 

 

色褪せはじめた銀杏の木々たちが

 

秋空に向かって両手をいっぱいに拡げている

 

 

 

その時 涙がこぼれた

 

“また見れた” “生きててよかった”と…

 

 

 

そして僕は誓ったのだ

 

悲しい予感でも 1人で生きていくと