今日は久しぶりに彼とのデートの日、いつものいでたちで待ち合わせ場所に来てくれた彼・・。そしていつも両手にはめている、黒い革の手袋。
その革の手袋の感触になじんだ私の手のひらに密着している、彼の手のひら
そんな彼の手のひらに私はちょっとしたいたずら心を起こし・・・。
普段、あまり恥ずかしくて口にできないんだけど
素手じゃなくて手袋越しなら多分わからないだろうと思って、人差し指で「好き」
と書いた、ホントに触れるか触れないかといった微妙な力加減で。
「なんやくすぐったいで」
って、いきなりバレた
「なんで?」
つい口に出てしまった。
「お前の言いたいことくらいす~ぐに分かるわ」
なんて言うと大きな体をかがめて私の耳元で
「俺も好きやで」
やっぱり彼はなんでもお見通し・・うれしくなって、彼の腕に抱き着いた。
終わり
「オブジエンドのようなもの」の途中なんですが、ちょっと思いついたので。
兄さんがいつもはめている黒い革の手袋。あれはもう、兄さんの「第2の皮膚」
なのじゃないかと・・思った次第です。なので、感覚も敏感なんです。