前回からの続きです.戦争アニメ「決断」や雑誌の戦争マンガにより戦記物に目覚めた昭和おやじですが,40数年前のその当時におやじが戦争についてどう感じていたかというと,「日本軍って強くて良い軍隊だったんだなぁ」,「戦争のこと,もっと詳しく知りてぇ~」とまぁ,こうなったわけです.それでもって,小学校3,4年の頃から戦記物を読み始めたのです.最初の頃に読んだのは確か,「陸軍○○よもやま話」とか「壮絶○○守備隊攻防戦」といった類の,実際に従軍経験があり,最前線での戦闘を生き抜いた著者の体験記でした.こういった,どちらかというと下級兵士(下士官とか兵隊ですね)の方が書いた戦記物は今思うと貴重な記録であり文化財(誇張ではないですよ)だと思いますが,読み物として,メッチャおもしろかったなぁ.と同時に,「日本軍(特に陸軍)って,ビンタとイジメばっかり.食料と弾がない話ばっかりで,決断やマンガと全然違うじゃん」というのが正直な感想でしたね.
その後,小学校5,6年になると正確な名前は忘れましたが「太平洋戦争全集」とか「記録太平洋戦争」というような比較的読みやすいドキュメンタリー的な記録物に手を出すようになり,そこには,戦闘に関するいろいろな情報,日米両軍の兵力や戦術,戦死傷者数,客観的な戦闘経緯などが記述されていました.今振り返ると,これらの戦記物が決定的でしたね,おやじに与えた影響としては.アメリカという国の巨大さを考えれば,当時小学生の私でも日米の兵力差は想像できましたが,それにしても両軍の戦死者数の差が想像と違いすぎていること,戦闘経緯を見るとあまりにも一方的な展開であり戦闘というよりもほぼ虐殺と言っても過言ではないこと等,マンガで仕入れた知識とは全く正反対であったことに衝撃を受けました.もちろんミッドウェー海戦以降の話ですけどね.
まず,旧日本軍には援軍とか補給を行ったという記述が出てこない.一度戦闘が始まると,ほぼ現地の守備隊任せで勝敗が決まり,戦況を盛り返すということがない.つぎに,常に同じ戦闘経緯を辿って敗退している.例えば,不意打ちを食らって基地航空隊が壊滅した後,敵艦隊の砲撃で防御施設が壊滅して,最後にバンザイ突撃を決行する.また,米軍が迫ったここぞという時に主力部隊を移動して守備隊を弱体化させる,等々.当時小学生の私から見ても,なんだか理解不能な戦争だなぁと感じたことを覚えています.今でもその疑問は解けておらず,後世から見ると理解不能な戦争がなぜ起こるのか永久に分からないのかもしれませんが,今のところ説得力の最もある言葉として,ある映画を見た時のつぎのセリフが妙に心に残っています.
「戦争はやってみなければ分からない」
戦争を始める指導者の人達って,ほとんど死ぬ可能性のない安全な場所に身を置いていますからね.こんな感じでお気楽に戦争を決断している気がする訳ですが,もしそうなら,歴史から学ぶなんて期待できないですよね.
「どうしても戦争するのなら,開戦を決めた人が最前線に立つべきである.」
戦争を決断する政治家や軍人には,このぐらいの覚悟で臨んで欲しいものです.