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ウォーラスのトレッキング体験記「ヤマログ」

私のトレッキング記録「ヤマログ」の電子版です。主として山歩きの情報や感じたことを書いています。山に登れない時はなにを書こうかな・・・。

<承前>

8/20 鳳凰三山縦走

04:30頃 夜叉神峠小屋での夜明け。天候はまずまずのようだ。

朝食は弁当だったので5時前に食事を済ませ、それから外に出て夜叉神峠から白峰三山を望む。

 

 

右端が北岳、真ん中が間ノ岳、左端が農鳥岳(&西農鳥岳)である。期待に違わない素晴らしい風景が広がる。

 

 

 

 

 

くどらしい説明は不要だろう。白峰三山、あの稜線を行くのが今回の目的だ。いやがおうでも気持ちが昂る!

 

05:08 出発前に峠の名の由来となった、峠近くにある夜叉神の祠を見に行く。(写真はない)

小さな祠である。夜叉は古代インド生まれ、バラモン教時代の鬼神で森林の精霊とされるそうだ。

男性形がヤシャ、女性形はヤクシニー。のちに仏教に帰依し仏教の守護者となったと言う。

(初期の仏教経典(スッタニパータ)にもブッダに教えを乞う鬼神として登場している。)

この鳳凰三山は夜叉から始まり、薬師-観音-地蔵と続く仏教に縁深い山系のようだ。

 

05:20 夜叉神峠(1760m)を出発する。ここから最初の目的地、薬師ヶ岳まではかなり遠い。

登山道は一部急なところはあるものの、広く全体的になだらかで樹林帯の中を徐々に高度を上げて行く感じだ。

 

 

06:22 杖立峠(2170m)。ペースはまあまあだが、体はまだ温まっていない。まだ先は長い。

 

 

途中開けた場所(火事場跡)があった。天候は最高だ。ここから望む北岳も美しい。

 

 

本当に歩きやすい登山道だ。南アルプスの入門コースと言われる所以である。

 

 

07:53 苺平(2510m)。思ったより早く着いた。道がいいせいだろうか。この先は下り道となる。

 

 

08:22 下り終えたところが南御室小屋(2430m)だった。良い水場がある。冷たくておいしい。

小屋を過ぎると、これまでとはうって変わって急坂が続く。これはなかなかしんどい。

 

 

 

 

砂払岳を越え、薬師ヶ岳を望みつつ、樹林帯を下ると薬師ヶ岳小屋に至る。

 

 

 

09:38 鳳凰三山縦走の重要な中継地、薬師ヶ岳小屋(2710m)は現在建て直し中だった。

8月下旬のオープンに向け急ピッチで工事が進められている。おそらく評判の小屋となるだろう。

 

 

09:50 小屋を過ぎ、ザレ場の急坂を登りつめると、そこは広大な頂上部をもつ薬師ヶ岳山頂(2780m)だった。

残念なことに、この頃周辺には一面ガスが立ち込め、もう白峰三山の眺望は得られなかった。

ペースは順調過ぎるくらいだ。少し長めの休憩を取り、簡単な食事をする。

 

 

山頂部の登山客は常時30名ぐらいだろうか。入れ代わり立ち代わり次々と人が現れる。ここはもう鳳凰三山の核心部だ。

 

10:10 リスタート。白い花崗岩と砂に覆われた縦走路を観音ヶ岳に向かう。

 

 

10:44 観音ヶ岳頂上(2840m)付近。なぜか山頂部の写真が見当たらない。(何故?鳳凰三山の最高部なのに・・・)

恐らくは前方のガスの中に見え隠れしている、鳳凰山の象徴とも言える地蔵ヶ岳のオベリスクに気を取られすぎたせいだろうか。

 

 

地蔵ヶ岳オベリスク・・・。一際特異で見る人の視線をとらえて離さない美しさがそこにある。

写真では見たことあるが、実物の存在感は格別だ。これだけでも来たかいがある。

 

 

この岩稜帯の稜線歩きは本日のクライマックスだろう。オベリスクが少しづつ近づいてくる。

 

 

11:14 鳳凰小屋への分岐。当初の計画ではここから鳳凰小屋に下り、地蔵ヶ岳は明日行くつもりだった。

 

 

しかし今日の行程は想定以上に順調で、時間もまだたっぷりある。地蔵ヶ岳、オベリスクへ足を伸ばそう。

 

 

12:11 赤抜沢の頭(2750m)。もう地蔵ヶ岳は目の前だ。

 

 

12:22 地蔵ヶ岳(2764m)賽の河原に到着。広い砂地は河原のごとく、眼前にはオベリスク。

 

 

 

地蔵ヶ岳の山頂部はもちろんオベリスク頂上。しかしそこへは簡単には行けない。

 

 

12:37 情報ではオベリスクに取りつくロープがあると聞いた。試しに行ってみる。

 

 

 

あると聞いたはずのロープはなかった。オベリスク頂上5mほど手前で行き詰った。

登りは行けないことはないかも知れない。でもクライミング道具もない下りは相当にリスキーだ。

目的地はまだ先にある。ここでのリスクテイクは間違いだろう。登頂を断念して戻る。

 

12:50 賽の河原に戻る。そしてザレ場を下り、今日の目的地鳳凰小屋に向かう。

ザレ場は相当急だ。まさか明日はここを登る羽目になりませんように・・・。

ザレ場を抜け、樹林帯に入り鳳凰小屋までどんどんと下る。やれやれこんなに下るのか。

 

 

13:27 地蔵ヶ岳から下ること400m弱、鳳凰小屋(2382m)に到着。

これでも早く着きすぎたので、結局昼間からビールを飲む羽目になる。(笑)

今日の小屋は30名ほどの客だそうだ。(これでも少ない方だとのこと。昨日は100名!)

 

今日一日で鳳凰三山縦走はコンプリート出来た。初日の縦走としてはまあまあだったかも知れない。

明日は鳳凰山を広河原に下り、北岳を目指して白根御池小屋まで登り返す予定。

詰めて歩いても体力が持たないことは、昨年既に経験済だ。

先はまだ長い。明日は出来るだけ抜いて体力を温存する事としよう。

<続>

 

本日の行程  12.85km   8h 19m