高校時代のヒーローといえばノビーとケンであった。
といって分かる人、どれぐらいいるかしら?
私は高校時代、ミニスカートにルーズソックス、部活にうちこみ、カラオケ大好きという、90年代後半の典型的な高校生であったが、17歳ごろにはたと自分の中で何かが変わったような感触を覚えた。
いまでもぼおっとだけれど、覚えているその不思議な感覚。
その頃、社会・経済・国際関係の本を大量に読み始めだした。
それまでそのような真面目な本をあまり読んでいなかったから、読む本何もかもが新鮮で刺激的だったのを覚えている。
特に落合信彦と大前研一の本に非常に感化を受けていた。
そう、ノビーとケンとか彼らのことである。彼らの著書を読んだことがある人ならピンとくるだろう。
特に大前研一の『世界の見方・考え方』を読んだときの衝撃は今も感覚として覚えている。
何か世界観が急に変わった気がしたのだ。
それから数年後、同じ本をぱらっと読んでみたが、特に何も感じなかった。
やはり、何の予備知識もない、まっさらな状態のところで読んだ本だったから、その衝撃が大きかったんだろう。
それから類書をいろいろ読んだから、読むたびに新鮮度は落ちていったわけだ。
また高校時代に落合信彦の『アメリカよ、アメリカよ』を読んだときの感動も忘れられない。
「え、こんな日本人留学生がいるなんて!」とレジェンダリー・ジャップとよばれていたノビーにあこがれたものだ。
それから彼の「若者に活を入れる系」の本をいくつも読んでいったが、やはり読むごとに新鮮度は落ちていくものだ。
ところで、ノビーは一部で捏造ジャーナリストだと呼ばれていて、暴露本とか出されているようだね。
オイルビジネスの世界の舞台で活躍したという話は全くうそだったというの??気になる・・。
どうであろうと、10代の頃の私に夢を与えてくれたという点では非常に評価したい。
もうひとつ、衝撃を受けた本としては石原慎太郎と盛田昭夫の『Noと言える日本』。
あ、こういう考え方があるのか・・・、カッコいい!!と当時の私は熱く感じたものだ。
今読めば当時よりは予備知識があるから、「こんなの知ってるよ」とか「アー、こういう立場の人ね」なんて思いながら読んでしまうのだろうが、高校時代の私は疑うことも知らず、著者の主張を正面から受け止め、感動していたのだ。ある意味危険だけれど・・・・、でもそんな読書体験がとっても懐かしくなる今日この頃なのです。また、こんな体験できるだろうか。