喜びを

幸福を

平和を


誰も傷付けない

傷つける必要はない

それでも優しくはなれなかった

愛することをわからなかった


だから罰を受けたのだった


地の底へ


暗く重い空気は澱み

厭な臭いで満ちていた

そこは平和な地獄だった

瘴気は肉を蝕み

骨を捻じ曲げ

脳を損壊させた


屍の体は

それでも生きて

地の底をさ迷っていた

未来に幸あれ

希望あれ


光なき世界に

意味なき世界に。