口にいれた塵のいやな味にもきづかずに

幾たびも咀嚼し

唾液をしたたらせ

惚けたかおを晒すぶざまな生きものは

きのうのあさ

嘔吐した その

みずからの 汚れを

いとおしそうに 搔きあつめ

口へとはこぶ

咀嚼し のみこみ

腹いっぱいに満たしては

ふたたび 闇のなか 眠る